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    TikTok、米国事業を運営する新たな合弁会社の立ち上げを発表

    2026年1月23日、TikTokは、米国でTikTokを運営する新たな合弁会社「TikTok USデータセキュリティ(U.S. Data Security:USDS)合弁会社」が設立されたことを発表した。
     
    TikTokは米国民2億人、米国企業750万社以上が利用しているプラットフォームであるが、中国企業バイトダンスが所有していたことから米国の国家安全保障に脅威をもたらすことが懸念され、バイデン政権下で、バイトダンスがTikTokの米国事業を売却しなければ米国内で同アプリを実質的に禁止するTikTok規制法が成立した経緯がある。トランプ大統領は就任後、売却成立に向けてその期限を複数回延長していた。
     
    合弁会社は、シルバーレイク、オラクル、アラブ首長国連邦(UAE)の投資会社MGXがそれぞれ15%の株式を保有。バイトダンスが19.9%を保有する。TikTok USDSは新たに選任された取締役7名によって独立した主体として運営される。取締役の過半数は米国民となり、CEOにはTikTokや元ワーナーメディアで勤務した経歴を持つアダム・プレッサー氏が就任する。
     
    TikTokは声明で、米国でのサービスは「包括的なデータ保護、アルゴリズムのセキュリティ、コンテンツのモデレーション、米国ユーザ向けのソフトウェア保証によって国家安全保障を保護する明確な安全対策」の下で運営されると説明している。その内容は次のとおり。
     
    • データ保護:米国ユーザデータは、USDS合弁会社によりオラクルの安全な米国クラウド環境で保護される。合弁会社は、第三者のサイバーセキュリティ専門家による監査と認証を受けた包括的なデータプライバシー及びサイバーセキュリティプログラムを運用する。本プログラムは、米国標準技術研究所(NIST)のサイバーセキュリティフレームワーク(CSF)及び800-53、ISO 27001、並びにサイバーセキュリティ・インフラストラクチャ・セキュリティ庁(CISA)の制限付き取引に関するセキュリティ要件を含む主要な業界標準に準拠する。
    • アルゴリズムのセキュリティ:合弁会社は、米国ユーザデータに基づくコンテンツ推薦アルゴリズムの再トレーニング、テスト、更新を実施する。コンテンツ推薦アルゴリズムは、オラクルの米国クラウド環境で保護される。
    • ソフトウェア保証:合弁会社は、ソフトウェア保証プロトコルを通じて米国向けアプリを保護し、信頼できるセキュリティパートナーであるオラクルの支援の下、継続的にソースコードのレビューと検証を行う。
    • 信頼性と安全性:合弁会社は米国向けコンテンツエコシステムを保護し、信頼性と安全性のポリシー及びコンテンツモデレーションに関する意思決定権限を有する。
    トランプ大統領は同日、ソーシャルメディアへの投稿で、TikTokが米国投資家グループによって所有されることを歓迎し、取引実現に尽力したJDバンス副大統領や政権メンバーに謝意を述べるとともに、最終的に同取引を承認した中国習国家主席にも謝意を示した。
     
    他方、連邦議会では、一部議員が同取引に疑義を呈しており、中国がTikTokのアルゴリズムへの影響を続ける可能性について、民主党のエド・マーキー上院議員は「議会にはこの合意を調査し、透明性を求め、TikTokのサービスを維持しつつ国家安全保障を真に保護する取決めであることを確認する責任がある」と声明で述べている。また、下院中国特別委員会の委員長を務める共和党のジョン・ムーラーナー議員は、中国共産党がアプリを武器化して米国を分断し弱体化させることを許してはならないとし、アルゴリズムへの中国の影響に加えて、データセキュリティへの懸念や、合意内容に関する情報不足への懸念を指摘している。
     

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    公共放送機構、連邦資金喪失により解散を決定

    公共放送機構(CPB)は1月5日、取締役会が同機構の解散を決議したと発表した。1967年に設立されたCPBは、公共放送向けの連邦政府交付金配分機関として機能してきたが、近年の政策転換により存続基盤を失っていた。

    背景には、第2次トランプ政権による公共放送政策の大幅な見直しがある。同政権は、公共放送の報道姿勢が政治的に偏っているとして問題視し、2025年5月、CPBを通じた交付金配分を停止する大統領命令を発令した。続く7月には「2025年予算撤回法」が成立し、CPBに計上されていた2026、2027両年度の予算がすべて失効した。これにより、CPBは事実上、事業継続が不可能な状態に置かれていた。

    解散決定について取締役会は、資金や権限を失った組織を形式的に存続させることは、将来的に政治的干渉や不当な介入を招くおそれがあり、公共メディアの自主性や社会的信頼をかえって損なうと判断したと説明している。また、悪意ある訴訟や責任追及によって、職員や理事個人が法的リスクにさらされる可能性も考慮したとしている。

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    Ofcom、6GHz帯におけるモバイルとWi‑Fiの共用推進

    通信庁(Ofcom)は、6GHz帯周波数について、モバイル通信とWi‑Fiが同一帯域を段階的に共用する方針を示した。従来の用途別・排他的な割当から脱し、制御可能な技術を前提に利用効率を最大化する制度設計を採用した点が特徴であり、無線政策を産業成長の手段として位置づける姿勢が鮮明である。

    提案では、上位6GHz帯(6425~7125MHz)を対象に、まず屋内・低出力のWi‑Fi利用を先行させ、将来的に商用モバイルを導入する段階的共用を想定する。従来、干渉回避のため両技術は異なる周波数帯を使用してきたが、今回の提案では帯域を区分し、Wi‑Fiとモバイルに異なる優先権を与えつつ、厳格な技術条件の下で共存させる。欧州での制度調和を視野に入れつつも、英国が先行して実装経験を蓄積することで、国際的な制度設計に影響力を持つ狙いがうかがえる。

    下位6GHz帯(5925~6425MHz)では、自動周波数調整(AFC)を前提に、屋外を含む高出力Wi‑Fi運用を可能とする。これは、Wi‑Fiを低出力・補完的なアクセス手段にとどめてきた従来の位置づけを見直し、大学、病院、産業施設などでインフラ級の無線として活用する道を開く。Wi‑Fi 7が要求する広帯域・低遅延特性を制度面から支える意味も大きい。

    さらにOfcomは、将来的にWi‑Fiとモバイルが互いを検知し協調動作する技術的進化を明示的に想定しており、ローカル5Gを含む複数無線の役割分担を前提としたエコシステム形成を促す。6GHz帯を巡るこの政策は、周波数を「分け合う資源」から「共に使いこなす基盤」へ再定義する試みとして、国際的にも先進的なモデルとなる。

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    • 中国中国
    • ブロードバンド・ICT基盤整備
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    中国、新技術・新産業の「応用シーン育成・開放」を促進へ

    中国では、新技術が十分に成熟する前の段階から積極的に社会実験を行い、実用化へとつなげていく傾向がある。技術革新から産業化までを一気通貫で推進するべく、「シーン」を核とした政策体系の構築が進んでいる。国務院が2025年11月に公布した「シーン育成・開放の加速と新規シーンの大規模応用推進に関する実施意見」は、その全国的枠組みを示したものである。同意見では、シーンを「新技術・新製品・新業態の産業化応用を体系的に検証する具体的な場」と定義し、研究開発と市場をつなぐ架け橋として位置付けている。

    特に、超大規模市場と多様な応用場面という中国の強みを生かし、総合型・業界統合型・高付加価値シーンの整備を促すことで、「技術的ブレークスルー→シーン検証→産業応用→体系アップグレード」という発展経路の確立を目指している。またAI、自動運転、スマート製造など22項目の重点シーンを設定し、国家発展改革委員会が段階的なプロジェクトリストを発表する仕組みを明確化した点も特徴である。

    こうした国家レベルの方向性を受け、上海市が策定した「高度自動運転先導区『模速智行』行動計画」は、シーン戦略を最も先鋭的に具現化した地域実装と言える。同計画は、2027年までに高度自動運転の大規模シーンを実現し、スマートバス、スマートタクシー、大型トラックなどのレベル4自動運転を広範に適用することを目標に掲げる。また、自動運転デジタルツイン訓練場などの公共サービスプラットフォームの整備、交通ハブや産業パーク、観光地など多様な道路・場面の相互接続、さらには自動運転特化LLMの育成といった技術・産業インフラの強化も含まれる。

    総じて、国務院の実施意見が全国的なシーン戦略の基盤と方向性を示し、上海市の行動計画がその中でも先端分野での実験場として、制度・技術・産業の総合的なモデルケースを構築している構図が浮かび上がる。

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  • 日本では今年から官民連携での国産AI開発プロジェクトが進められる計画だが、韓国は一足先に2025年夏から同様の取り組みをすでに進めている。AIで世界3強国入りを掲げる韓国は政権を挙げてAI政策を強化しており、その一環で科学技術情報通信部(部は省に相当)が官民連携で国産AIモデル開発を進めるAIファウンデーションモデルプロジェクトを2025年夏から開始。

    このプロジェクトではまず、選抜された5社のチームが2027年までに世界最高水準の国産AIモデル開発を進め、半年ごとの段階評価で1社ずつ振り落とし、最終的に2社に絞り込む形で参加事業者を競わせる。プロジェクトで開発したAIモデルは2026年上期にオープンソースを公開し、2026年中に世界トップ10レベル入りを目標に掲げる。

    プロジェクト参加する5社の顔触れはNAVERクラウド、Upstage、SKテレコム、NC AI、LG AI研究院。参加企業は国家AI代表企業のメンツをかけて競争する。2025年末時点の成果評価がこのほど発表され、その結果、第一段階ステージを通過したのはLG AI研究院、Upstage、SKテレコムの3社となった。国の代表的なAI企業とも目されたNAVERの脱落理由は、同社のAIモデルが独自性基準を満たさなかったと判断されたことである。

    今回落選したNAVERクラウドとNC AIを含め、新たに外部からの公募も含めて1社を追加選定する計画も発表された。これから追加する1社を含めて今後は4社が2026年上半期中に競い、第二段階評価のステージに進む。なお、現時点では、これまで落選した企業を含めて大企業は追加公募には及び腰であるという。大企業にとっては落選がAI企業としてのイメージダウンにつながる懸念から負担感も大きいようである。

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    • オーストラリアオーストラリア
    • セキュリティ、プライバシー
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    ソーシャルメディアのアカウントが470万件停止、16歳未満規制の初動結果をeSafetyが公表

    オーストラリアのネット安全(eSafety)コミッショナーは1月16日、昨年12月10日に施行された「ソーシャルメディア最低年齢(SMMA)制度」に基づき、主要ソーシャルメディア事業者が16歳未満と判定された約470万件のアカウントへのアクセスを停止したと発表した。制度の施行に伴い、eSafetyは準備段階から監視と取り締まり体制を強化してきた。

    eSafetyは、年齢制限のあるプラットフォームや、16歳未満の利用が多いと見られるSNSを重点的に調査している。今回の発表は、大手SNSが実際に制度に沿った対応を取っていることを示す初期的な証拠であり、eSafetyはこの結果に対し「初期結果に満足している」と評価している。

    一方で、年齢確認技術の精度向上には依然として時間が必要とされており、eSafetyはプラットフォーム各社に対して継続的な改善を求めている。抜け道を防ぐことも企業の責任とされており、制度の完全な遵守にはさらなる時間がかかる見通しだが、現時点では前向きな進展が見られるとしている。

    今後、eSafetyはメンタルヘルスの専門家や学術諮問委員会と連携し、この制度が若年層に及ぼす影響を長期的に評価していく方針を示している。

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国別・地域別トピック

国別・地域別トピック

    • EUEU
    • クラウド、ビッグデータ、コネクティッド
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    アマゾン、欧州向けにソブリンクラウドサービスを開始

    アマゾン・ウェブサービシズ(AWS)はEU加盟国向けのソブリンクラウドサービスを開始すると発表した。このサービスは、データの格納場所が欧州にとどまり、各国の機関がデータ主権を確保、通信遅延も少ないクラウドサポートへの要求に応じるものである。データセンターとその運用を実施する現地法人が存在するローカルゾーンはベルギー、オランダ、ポルトガルに置かれる。

    AWSは欧州ソブリンクラウドサービスを最初に実施する場所をドイツのブランデンブルク州に設定、ドイツ国内のサービスに78億EURを投資する計画を明らかにした。AWSは欧州でのクラウドサービスにはEU市民が現地の法規制に則って運営する新たな現地法人を設立、ドイツにはその子会社三つを置くとしており、この子会社は年平均で2,800名の雇用を実現するであろうとしている。

    AWSの提供するソブリンクラウドサービスパッケージには、提供当初からAI、セキュリティ、コンピューティング、データベース、ネットワーキング等にかかわる90の個別サービスが含まれている。また、この事業者については、NVIDEAやAdobe等のグローバル企業のほか、欧州に基盤を持つAI事業者のSAPやMistral AIとの提携も進められている。

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    • EUEU
    • AI
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    EU市民の生成AI利用率は32.7%

    EUの統計局であるユーロスタットが昨年12月に発表した調査結果(1)によると、2025年におけるEU市民(16~74歳)の生成AIツールの利用率は32.7%であった。その利用目的の内訳としては、個人的な用途が25.1%で最も多く、次いで仕事での利用が15.1%、学校教育での利用が9.4%となっている。

    加盟国別ではデンマーク(48.4%)が最も利用率が高く、エストニア(46.6%)、マルタ(46.5%)がこれに続いた。一方、利用率が低かったのはルーマニア(17.8%)、イタリア(19.9%)、ブルガリア(22.5%)である。調査対象には、EU非加盟国としてノルウェー(56.3%)とスイス(47.0%)も含まれており、北欧を中心に高い生成AI利用率が示されている。


    (1)https://ec.europa.eu/eurostat/en/web/products-eurostat-news/w/ddn-20251216-3

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    • イギリスイギリス
    • 電波関連
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    OfcomとMoD、新たな官民周波数共用枠組みを承認

    英国通信庁(Ofcom)と国防省(MoD)は2026年1月、軍がモバイル帯域にアクセスし、モバイル事業者が軍事帯域にアクセスできるようにする新たな周波数共用枠組みを承認した。新たな共用枠組みは(注1)、公共セクター周波数解放プログラム(Public Sector Spectrum Release Programme:PSSRP)終了後の政府による一連の政策変更に続くものである。
     
    2025年7月、科学・イノベーション・技術省(Department of Science, Innovation and Technology:DSIT)は新たな公共セクター周波数枠組みを発表し、これによって以前のPSSRPに代わり、公共セクターの周波数政策の主要な指針となった(注2)。
     
    新たな枠組みは、主に防衛分野を含む政府機関の利用者に対し、戦略的かつ重要なサービスに必要な周波数帯域を確保すると同時に、可能な限り民間用途との共有を通じて効率性と価値を最大化することを目的としている。
     
    これまでの公共セクターの周波数開放から周波数共用へと大きく政策転換する。PSSRP(2022年に終了)は開放目標主導型(民間利用向けに687MHzを開放または共有)であったが、新たな枠組みは周波数開放の目標値を設けず、需要主導型アプローチへ移行する。
     
    DSITは、本枠組みにおいて、今後は完全開放ではなく共用に重点を置く方針を表明している。これにはMoDに割り当てられた周波数帯を民間ユーザーと共用することや、防衛分野で追加要件が生じた場合に、Ofcomが管理する民間周波数帯への新たな公共セクターアクセス権を確保することが含まれる。
     
    OfcomとMoD間の新たな共用協定は、個別対応型契約から、公共セクター周波数アクセスプログラム(Public Sector Spectrum Access Programme:PSSAP)に基づく明確に管理されたDSIT主導のプロセスへと移行する。これにより規制当局と省庁が双方向で周波数共有の交渉をすることが可能となる。
     
    共存は、地理的分離、周波数分離、低出力の使用、異なる時間帯での運用、または干渉の許容のいずれかに基づく。新たなアプローチの基盤のために必要となる情報は以下のとおりである。
     
    • 周波数帯域、地理的範囲、および保護対象地域を含む説明
    • 実施される共用の種類と、その認可アプローチ
    • 共用の期間、および共用手配の通知期間
    • 提案される共用の技術的詳細、および干渉緩和策
    • 電波利用料の価格設定が共用に与える影響 
    (注1)https://cept.org/ecc/groups/ecc/wg-fm/client/meeting-documents?flid=33803
    (注2)https://www.gov.uk/government/publications/public-sector-spectrum-framework/public-sector-spectrum-framework
     

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  • 産業全般の市場競争環境整備を司る競争機関は、オンラインでの商品販売で消費者への購買アドバイスを行う対話型AIエージェント利用が市場に与える影響と将来的に起こり得る問題を分析、2026年には関連産業の従事者への公開協議を行う予定を明らかにした。
     
    国内では年代を問わず対話型AIサービス利用の増加率が2024年には60%に達し、オンラインショッピングでAIを相談相手とする機会も増大すると予測されている。今回の調査では特に以下が市場に与える影響を考察するとしている。
     
    • 対話型AIエージェントへの広告の組み込み
    • 既存の大手ネット販売事業者のAIエージェントサービス導入
    • 対話型AIエージェント開発者間の提携
    • 対話型AIエージェントがプラットフォームとして機能する可能性
    なお、対話型AIと検索エンジンの連携については対象外とされている。
     

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    • ドイツドイツ
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    重要インフラの対象拡大

    ドイツは2025年12月6日、移行期間なしにEUのNIS2指令を国内実施した。対象となる企業や団体は3か月以内に連邦ネットワーク庁(BSI)への登録が義務付けられており、その期限は2026年3月6日で、違反した企業や団体には1,000万EUR又は大規模な場合は年間売上げの2%の制裁金が科される可能性がある。

    NIS2指令により、社会的に重要でかつ経済的にも重要な分野において、「重要」または「非常に重要」(NIS2指令:必須)と指定されたもの及び、連邦が指定するその他の「重要な機関」を幅広く捉えており、組織が対象となるかどうかは、セクター別のカバレッジや通常は規模基準、または特定の定性的条件によって異なる。以下の対象分野の企業や団体のうち、年間売上高が1,000万EURを超えるか従業員数が50名以上であれば対象となる。
    *電力とガスの供給、地区暖房、燃料及び暖房油の供給
    *航空、鉄道、海運、道路輸送
    *銀行及び金融市場のインフラ
    *医療
    *上水および下水
    *デジタルインフラおよびデジタルサービスの提供者
    *宇宙
    *廃棄物管理
    *化学(生産、製造、貿易)
    *食品(生産、加工、流通
    *機械工学;自動車の製造、医療機器の製造;電気機器の製造

    これまでドイツやEUのITセキュリティ枠組みで規制されていなかった多くの組織も、NIS2の拡大したセクター別カバー範囲と規模の閾値により、主要なバリューチェーンの中規模企業を含むものが対象となる可能性がある。

     

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    • スペインスペイン
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    政府、テレビ番組のアクセシビリティ義務の遵守状況を報告

    国家市場競争委員会(CNMC)は1月16日、国内テレビ番組のアクセシビリティの現状に関する報告書を公表した。「視聴覚コミュニケーション一般法」第101条により、視聴覚字幕(Subtitling)、音声解説(Audio Description)、手話(Sign Language)を使って、身障者などの多様な視聴者が番組にアクセスできるようにすることが、視聴覚サービス事業者に義務化されており、同義務の遵守状況を調査し報告したもの。
     
    現行の義務は図表1の通りであり、調査結果では、2023~2025年において、テレビ放送番組へのアクセシビリティ全体が大きく向上していると報告されている。主な報告内容は以下の通り。
     
    *字幕:放送番組のうち字幕付き番組の比率は、公共放送98.9%、民間放送92.5%で、法定基準を遵守。
    *音声解説:字幕付き番組の放送時間は、公共放送で週33時間、民間放送で週14時間と、法定基準を遵守。
    *手話:2023年7月以降、全ての地上波チャンネルが法定基準法定基準を遵守。
     
     
    また、今後の計画として、放送事業者は、2026~2028年間に、AIによる字幕・音声解説の品質向上、プライムタイムにおける手話付番組の拡充、アクセシビリティに対応した番組・コンテンツの表示改善を進めるほか、スペイン放送協会(RTVE)による認知障害者向けの理解しやすいニュース番組のパイロット放送を実施する計画をCNMCに報告している。
     

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  • デンマークは2025年12月30日をもって紙の書状配達を終了し、400年以上に及ぶ国営郵便の歴史に幕を下ろした。郵便・物流大手ポストノルドは、小包配送は継続する一方、需要の激減と社会の急速なデジタル化を背景に、採算の取れなくなった書状事業から撤退した。2000年以降、郵便物取扱量は9割以上減少し、年間14億通あった書状は2億通未満にまで縮小している。背景には、行政や銀行、医療手続きのほぼすべてを担う本人確認に使用されるデジタルID「MitID」の普及がある。

    2026年以降の書状配達は民間のDaoが担い、利用者は店舗への持ち込みか、有料での集荷を選択する仕組みとなった。料金支払いもデジタル化され、Daoは年間取扱量を3,000万通から8,000万通へ拡大する計画である。政府は、法律に基づき常に郵便サービスの代替手段を確保する義務を負い、Daoが撤退した場合には別の事業者を指定する。併せて、ポストノルドは未使用切手の払い戻しを当面受け付けている。紙の郵便を選ぶ国民は5%にとどまり、この移行はデジタル国家デンマークの現実を象徴している。

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    • インドネシアインドネシア
    • AI
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    Grokへのアクセスを一時的に禁止

    2026年1月10日、通信デジタル省は、AIが生成したポルノ画像や公序良俗に反する情報の提供が問題で、女性や年少者を保護するために、X社が提供しているGrokへのアクセスを禁止した。

    2026年1月15日時点で通信デジタル省は、16歳以下のSMS登録を禁止するなどの内容を含む「児童保護のための電子システム事業者規制」についてパブリックコメントを募集しており、この事例はその動きにも影響する。新しい規制では、電子システム事業者は登録が求められており、12月時点で3805事業者が登録を済ませている。

    X社は、インドネシアの規制に合った対処方針について、通信デジタル省との折衝を重ね文書を提出し、内容について政府の確認を受け、違法または女性や年少者への影響があるコンテンツが掲載された場合に停止を受け入れるとして、2月2日に禁止が解除された。

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    • マレーシアマレーシア
    • AI
    • 国別・地域別トピック

    Grokが接続遮断され、緊急の技術的改善を実施

    2026年1月11日、通信マルチメディア委員会(MCMC)は、度重なる警告への対応が不備だとして、X社が提供しているGrokへの接続を遮断させた。アクセス禁止の理由は、卑猥、過度に攻撃的、あるいは社会的に許容されない画像の生成と拡散を続けているためである。

    MCMCは、1月3日と8日にX社とxAI社に対し、AIが生成したマレーシア法に違反するコンテンツ(1)の拡散を防ぐための、技術的かつ管理面での効果的な安全対策の導入を要請したが、X社からの回答は主にユーザー主導の通報メカニズムを説明するもので、技術的な対応がなされていないため今回の措置が行われた。マレーシア政府が特に問題としているのは、女性や年少者に関するディープフェイク画像である。1月13日にMCMCは、X社とxAI社を法的な措置を行うことを公表した。

    こうした対応を受けて、1月21日にMCMC とX社とが会議を行った結果、X社が技術的な改善を約束し、MCMCによる継続的な監視を前提として、Grokに課していたアクセス制限を解除した。


    (1)通信マルチメディア法 第233条。

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一目でわかる世界のICT

一目でわかる世界のICT

  • 国際エネルギー機関(IEA)は、2025年4月に発行した報告書「Energy and AI」において、AI開発・普及の急拡大に伴い、データセンターの電力需要は2030年までに2倍以上に増大すると予測している。学習・推論に膨大なデータ処理を必要とするAIの開発・普及に対応するため、GPUベースのアクセラレーテッドサーバーを実装したハイパースケール型データセンターの建設が進み、世界レベルで電力消費が増加すると述べている*。
    *例えば、OpenAIのGPT-4について、14週間のAI学習に消費する平均電力量は1日0.43GWhで、先進国の2万8,500世帯、途上国の7万500世帯が1日に消費する電力量に相当するとされている。
     
    <2005~2024年のデータセンターの電力消費量>
    同報告書によれば、2024年の世界の電力消費量は約415TWh、データセンターの電力消費は過去5年間で年間12%増加し、世界の電力消費量の1.5%を占めている。また、データセンターによる世界の電力消費量の約85%は、米国、欧州、中国で占められている。各国の状況は以下の通り(図表1参照)。
    • 米国:2024年の米国の電力消費量は約180TWh。2015年から2024年の間に年間12%増加し、世界のデータセンターの電力消費量全体の約45%を占めている。
    • 中国:2024年のデータセンターの電力消費量は約100TWh。2015年以降の電力消費量が大幅に拡大し始め、2015年から2024年の間にデータセンターの電力消費は年間15%増加し、世界のデータセンターの電力消費量の約25%を占めている。
    • 欧州:2024年のデータセンターの電力消費量は70TWh(推測値)で、欧州の電力消費量の2%弱を占めている。データセンターの世界の電力消費量に占める欧州の割合は15%強。
    • 日本:データセンターの電力消費量は20TWh未満(推測値)で、日本の総消費量の約2%。

    <2020~2030年のデータセンターの電力消費量>
    2030年のデータセンターの世界の電力消費量は、2024年の2倍増の945TWhとなり、2030年の世界全体の電力消費量の約3%弱を占めると推測されている。また、データセンターの電力消費量は年間約15%増加し、他のすべての産業セクターの電力消費量の増加率の4倍以上と推測されている。データセンターの電力消費量の増加は中国と米国で顕著であり、2030年の世界全体の増加分の約80%を占めている。各国の状況は以下の通り(図表2参照)。
    • 米国:2024年のデータセンターの電力消費量よりも約240TWh増加(130%増)。一人当たりデータセンター消費量が最も高く、2024年の約540kWhから2030年に1,200kWhを超える。
    • 中国:2024年のデータセンターの電力消費量よりも約175TWh(170%増)。データセンターの一人当たり消費量は2024年の約70kWhから2030年には約200kWhに達する。
    • 欧州:2024年のデータセンターの電力消費量よりも45TWh以上(70%増)。データセンターの一人当たり消費量は2024年の約100kWhから、2030年には約165kWhに達する。
    • 中国を除くアジア太平洋:日本のデータセンター電力需要は2024年よりも約15TWh増加(80%増)となり、一人当たり消費量は270kWhに達する。また、シンガポールとマレーシアにおけるデータセンターの電力需要が2030年までに2倍以上に増加する。

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