英国通信庁(Ofcom)と国防省(MoD)は2026年1月、軍がモバイル帯域にアクセスし、モバイル事業者が軍事帯域にアクセスできるようにする新たな周波数共用枠組みを承認した。新たな共用枠組みは(注1)、公共セクター周波数解放プログラム(Public Sector Spectrum Release Programme:PSSRP)終了後の政府による一連の政策変更に続くものである。
2025年7月、科学・イノベーション・技術省(Department of Science, Innovation and Technology:DSIT)は新たな公共セクター周波数枠組みを発表し、これによって以前のPSSRPに代わり、公共セクターの周波数政策の主要な指針となった(注2)。
新たな枠組みは、主に防衛分野を含む政府機関の利用者に対し、戦略的かつ重要なサービスに必要な周波数帯域を確保すると同時に、可能な限り民間用途との共有を通じて効率性と価値を最大化することを目的としている。
これまでの公共セクターの周波数開放から周波数共用へと大きく政策転換する。PSSRP(2022年に終了)は開放目標主導型(民間利用向けに687MHzを開放または共有)であったが、新たな枠組みは周波数開放の目標値を設けず、需要主導型アプローチへ移行する。
DSITは、本枠組みにおいて、今後は完全開放ではなく共用に重点を置く方針を表明している。これにはMoDに割り当てられた周波数帯を民間ユーザーと共用することや、防衛分野で追加要件が生じた場合に、Ofcomが管理する民間周波数帯への新たな公共セクターアクセス権を確保することが含まれる。
OfcomとMoD間の新たな共用協定は、個別対応型契約から、公共セクター周波数アクセスプログラム(Public Sector Spectrum Access Programme:PSSAP)に基づく明確に管理されたDSIT主導のプロセスへと移行する。これにより規制当局と省庁が双方向で周波数共有の交渉をすることが可能となる。
共存は、地理的分離、周波数分離、低出力の使用、異なる時間帯での運用、または干渉の許容のいずれかに基づく。新たなアプローチの基盤のために必要となる情報は以下のとおりである。
- 周波数帯域、地理的範囲、および保護対象地域を含む説明
- 実施される共用の種類と、その認可アプローチ
- 共用の期間、および共用手配の通知期間
- 提案される共用の技術的詳細、および干渉緩和策
- 電波利用料の価格設定が共用に与える影響
(注1)
https://cept.org/ecc/groups/ecc/wg-fm/client/meeting-documents?flid=33803
(注2)
https://www.gov.uk/government/publications/public-sector-spectrum-framework/public-sector-spectrum-framework