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2012.05.01

  • 欧州

【欧州】ユーロ・カレックス、初の高速貨物列車運行実験を実施

 2012年3月21日と22日、仏ラ・ポスト、フェデックス、TNT、UPSが参加する欧州の高速鉄道プロジェクト「ユーロ・カレックス(Euro Carex)」が、初の高速貨物列車運行実験を行った。
 ユーロ・カレックスは、リヨン-ロンドン間に高速貨物列車を走らせた今回の実験について、「航空コンテナ輸送と高速鉄道網とを組み合わせる国際輸送システムの効率性、スピード、環境面の利点を証明するものとなった」と述べた。
 鉄道輸送の利用については、フランスの急送便会社フランス・エクスプレス(France Express)が2011年2月に高速鉄道TGVを輸送手段にすることでCO2排出を抑制する新サービス「トップ・ワン(Top One)」を開始、ラ・ポストも既に2010年9月から広告郵便物の鉄道輸送を開始しているほか、最近ではDHLグローバル・フォワーディングがドイツ国内で、他の運送会社のコンテナターミナルへのコンテナ輸送の鉄道利用開始を予定している。いずれも鉄道輸送は炭素排出量の削減や、輸送能力が高く規則的で信頼性のある輸送手段と判断している。
(Euro Carex 2012年4月2日、DHL 4月11日等)

(ひと言)
 一方、ノルウェー国鉄(NSB)の貨物輸送子会社カーゴネット(CargoNet)によると、ノルウェーの運送最大手4社が鉄道で輸送する貨物は、2007年には全体の80%にのぼっていたが、2011年にはこの割合は65%にまで減少した。鉄道輸送されなくなった貨物は、政府の意に反して、道路輸送されるようになっている。これは、鉄道が抱える様々な問題が原因で、運送会社が鉄道輸送を敬遠するようになり、その結果として、カーゴネットは輸送能力を縮小せざるを得なくなる負のスパイラルに陥っているという。