一般財団法人マルチメディア振興センター
理事長 桜井 俊
ご挨拶
能登半島地震の被災者の方に心からお見舞い申し上げますとともに、一刻も早い復旧と復興をお祈り申し上げます。
昨今の高度な人工知能(AI)システム(基盤モデル及び生成AI)がもたらす革新的な機会や変革の可能性には、目覚ましいものがあります。持続可能な社会の構築に向けては、AIの開発、利用、規制のバランスが社会的課題であり、当財団では、AIを巡る国際的な動向について、注視していきます。また、当財団としてもデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、ICTによる我が国の経済社会の発展や豊かな国民生活の実現に寄与すべく、事業活動に取り組んで参ります。
ネット安心安全教育講座「e-ネットキャラバン」につきましては、スマホ・SNSの日常生活への浸透、GIGAスクール構想への進展等の環境変化に対応すべく、講座内容の大幅な見直し、講師の確保・育成、事務局業務の効率化、リテラシー啓発活動の推進などに取り組んで参ります。
また、災害発生時の全国的な情報伝達ネットワーク基盤である「Lアラート」につきましては、災害発生時の避難情報等をより迅速かつ正確に住民の皆様へ伝達することを支援する取組を進めるなど、安定的に運用・提供できるよう取り組んで参ります。
当財団では、「ワールドニュース」や「ICTグローバルトレンド」などを通じ、海外のICT分野の最新動向を提供しており、2024年度は、東アジアの超高齢化社会とICT利活用動向、オンライン安全法制の国際動向、GXへのICTの活用と開発途上国への展開、公的DPF(デジタルプラットフォーム)としての電子政府の展開、動画配信時代のスポーツ放映(前編)及び2030年放送制度論考という6つのテーマに重点を置いて調査分析を行う予定です。
この他、社会の新たなトレンドに着目し、各省庁・各企業等からの委託研究や社会への情報発信に努め、我が国の経済社会の発展に貢献して参るとともに、中長期的に持続可能な財団事業運営の確立を目指し、事業環境の変化を見据え、新たな取り組みについても着手して参りたいと考えております。
本年度も財団諸活動の充実・強化に向けて、職員一同、精力的に取り組んで参りますので、財団の諸活動に対するご理解ご支援をよろしくお願い申し上げます。