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　TNTエクスプレスは4月2日、2015 年までに収益改善を図るとする戦略計画「Deliver !」を発表した。
厳しい貨物取扱状況と継続的な価格圧力に直面していることから、特に欧州における競争上の優位を一層活用し、ビジネスをより効率的に展開するための広範な施策を実施する予定という。
　同戦略では、4つの優先事項を軸に策定されている。
1. 中国とブラジルの国内事業の売却を通じてポートフォリオを再構築し、固定化された大陸間航空輸送を縮小する
2. TNTエクスプレス特有のサービスに注力し、最も収益率の高い分野を成長させる
3. 組織をスリム化し、コスト効率を高めることで、業務遂行能力を強化し、2015年までに収益を2.2億ユーロ改善させる
4. インフラストラクチャとビジネス支援、顧客向けITに投資する
（TNT Express 2013年4月2日）

（ひと言）
　TNTエクスプレスが計画変更を余儀なくされたUPSによる株式公開買付失敗の原因については、米国企業であるUPSが欧州委員会の思考形態を理解できなかったことにあると、TNTエクスプレスのアントニー・バーグマンズ会長は株主に対して述べた。
　UPSは4月7日、同社のTNTエクスプレス買収を却下したEUの決定に異議を申し立てることを発表。UPS広報によると、UPSは今回、将来の買収に影響を与える前例が作られないようにすること、急送市場での競争が維持されることを目的に異議申立てに踏み切ったが、UPSがTNTエクスプレス買収に新たな関心を持っていることを示すものではないとしている。