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2024.02.15

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【韓国】28GHz帯オークション、MVNOのStage Xが高値落札で第4の移動通信事業者誕生へ

第4の移動通信事業者候補として3社の競争となった28GHz帯周波数オークションは、1月31日に(仮称)Stage Xの落札で決着がついた。韓国では既存モバイルキャリア3社が5G免許条件不履行として割り当てを取り消された28GHz帯で、新規参入を促進する政策が進められている。1月25日から始まったオークションには中堅通信事業者の世宗テレコム、MVNOのStage X、通信コンサル企業のマイモバイルが参加。初日で世宗テレコムが脱落してから2社の競争となっていた。入札第一段階として31日夕方まで実施された50回の入札ラウンドでは決着がつかず、同日夜に実施した第二段階の密封入札で勝負がついた。最低価格742億ウォンからスタートした28GHz帯800MHz幅の落札価格は4,301億ウォン(約473億円)であった。この金額は、2018年の周波数オークションでMNO 3社が落札した金額の倍であり、予想外の高値で落札された。Stage XはBtoB/BtoCの両分野でのサービスを計画している。Stage Xはこれから基幹通信事業者としての登録手続きを進める。科学技術情報通信部は手続き迅速化に向けて積極的に支援する方針。

なお、第4の移動通信事業者が市場に定着するかは未知数である。まず、28GHz帯は、世界的にも技術力に定評のある既存キャリア3社すべてがビジネスモデルを見いだせずに放棄した扱いづらい周波数帯であること。さらに、全国ネットワークを構築する資金力に対する懸念が残る。21世紀になってから韓国では7回にわたり第4のモバイルキャリア新規参入に向けた試みがあったが、当時の基幹通信事業は許可制で(現在は登録制)、事前審査の財務能力審査でいずれも財務能力不足で新規参入がとん挫した経緯がある。政府は新規事業者の市場定着に向けて手厚い支援を惜しまない計画であるが、今後の推移を見守る必要がある。

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