2023.01.12
【オーストラリア】ACCC、テルストラとTPGによる移動体通信インフラ共有計画を承認しない意向
オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)は12月21日、通信市場最大手テルストラと市場第3位のTPGテレコムによる移動体通信インフラ共有計画を認めない意向を表明した。両社は2022年2月に、テルストラが地方部でTPG所有の周波数帯を使用して移動体サービスを提供することを可能とする一方、TPGはテルストラ所有の移動体通信インフラを都市部等その他の地域で使用可能とするという内容のインフラ共有計画を発表していた。
ACCCは、同計画を「短期的にはTPGの移動体カバレッジの拡大、両社の費用削減及び運用効率の向上などのメリットは認められるものの、長期的には市場競争が縮小し、料金水準の高止まりや地方部でのカバレッジ拡大に悪影響を及ぼすもの」と位置づけた。これに対してテルストラは、同計画の喪失はオーストラリア市民の17%からサービス拡大による恩恵を奪うことになると主張し、ACCCの決定を不服として提訴する意向を明らかにしている。