競争・市場庁（CMA）は、6月15日、アップル社とグーグル社のモバイルエコシステムについて、ユーザや競合他社に害を及ぼす市場支配力があるという懸念から、市場調査を開始することを発表した。「モバイルエコシステム」とは、消費者が音楽、テレビ、ビデオストリーミング、フィットネストラッキング、ショッピング、銀行などの様々な製品、コンテンツ、サービスにアクセスできるゲートウェイのコレクションを指す。これらの製品には、スマートスピーカー、スマートウォッチ、ホームセキュリティ、照明（モバイルが接続して制御するもの）等を含む。
CMAは、モバイルエコシステムに対する両社のコントロールが、様々なデジタル市場での競争を抑制しているかどうか、両社のオペレーティングシステム（iOSとAndroid）、及びウェブブラウザ（App StoreとPlay Store）の供給が複占的になっているかどうかを調べる。CMAは、これが部門全体のイノベーションの低下に繋がる可能性があり、消費者がデバイスやアプリ、または広告価格の上昇により他の商品やサービスに高い価格を支払う可能性があることを懸念している。同調査では、アップル社やグーグル社に依存して携帯電話を介して顧客に製品を販売しているアプリ開発者等他のビジネスに対する企業の市場支配力の影響も調べる。市場調査では、政府やその他の機関に推奨を行い、必要に応じて企業や消費者にガイダンスを発行する。また、7月26日まで利害関係者からの意見を募集し、同調査は、12か月間実施される予定となっている。なお、同調査は、デジタル市場ユニット（DMU）を通じたデジタル市場の新しい競争促進制度の確立を含む、CMA作業のより広範なプログラムの一部である。
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