放送コンテンツ利用料引き上げをめぐる事業者間紛争が最近頻発しており、協議決裂で番組提供が中断されるブラックアウトが相次ぐ深刻な事態となっている。韓国最大手総合エンタメ会社で有料放送プラットフォームに人気チャンネルを提供するCJ ENMは、今春以降IPTVやCATVのプラットフォーム事業者に番組利用料引き上げを求めていた。通信キャリアLG U+のIPTV/OTTへの番組提供利用料交渉決裂で、CJ ENMがLG U+のOTTサービス「U+モバイル」へのリアルタイム10チャンネルの送出を6月12日午前零時に中断した。IPTVとOTTでの番組利用料はこれまでは一本化されていた。CJ ENM側はIPTVとOTTで個別の利用料交渉を求めており、OTTでの番組利用料を前年比2-3倍水準での引き上げを求めていた。これに対しLG U+は一方的な値上げ通告と受け止め両社の立場の溝は埋まらなかった。
一方、CJ ENMはKTのOTTに対しても同様に11日までの期限で番組利用料交渉が続いていたが、KTのほうは現時点ではまだ番組送出が打ち切られていない。放送通信委員会は科学技術情報通信部と協力して今回のブラックアウトに対する利用者被害、事業者間交渉過程での不公正行為及び法令上禁止行為に当たるかなどを総合的に検討する計画。
この事件に引き続き、今度は地上波再送信料交渉のもつれで、地上波SBSが衛星放送KTスカイライフに対して新規VODの供給中断を最近決定。KTスカイライフでは6月16日午前零時から、2021年6月15日以降に放送されるドラマ・芸能・時事教養等のSBS提供番組VODの供給が打ち切られている。
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