2016.10.24
【米国】クアルコム、世界初の5G通信対応携帯電話用チップを発表
移動体通信技術開発を行うクアルコムは10月18日、5G通信に対応する携帯電話用チップを発表した。世界初の5Gモデムとなる「Snapdragon X50」は、次世代技術の早期トライアル及び導入を支援するもので、下りで最高5Gbpsの通信速度を実現する。同社は、来年後半より、潜在的な顧客に向けて製品サンプルの提供を開始する予定である。現行世代のLTE通信は成熟の兆しを見せており、今年前半の対応モデム売上は市場全体で105億ドルと、前年同期から2%減少した。同時に、クアルコムの市場シェアも67%から50%に縮小している。同社としては、次世代技術に対応する製品をいち早く提供することで、5G市場でもシェアを獲得したいところといえる。
なお、アメリカにおける5G商用化の本格的展開は2020年頃と見込まれているため、クアルコムはそれまでのつなぎとして、既存のLTEネットワークを利用して最高1Gbpsの下り通信を可能とする新たなモデムも発表している。この機能は年内にもスマートフォンに搭載される見込みである。