2016.08.02
【英国】Ofcom、オープンリーチの改革を含む「通信をすべての人に機能させる」計画を公表
通信庁（Ofcom）は、7月26日、通信最大手BTグループのアクセス網事業部門オープンリーチに関する改革を含む、通信をすべての人に機能させる（Making communications for everyone）計画を公表した。Ofcomは既に本年2月に、今後10年で英国のデジタル経済を発展させるための第2回戦略レビューの初期的結論を発表し、その中でオープンリーチの独立性強化などについての提案を発表した。今回は、オープンリーチ独自の委員会を設置するなど新たな独立性強化のための提案を行っているが、BTグループからオープンリーチを完全分離する内容とはなっていない。オープンリーチに関する主な提案内容は以下のとおり。
・BTグループ内で法的に独立した企業とする（独立した通常定款を持つ）
・独立した委員会（Board）を持つ（代表（Chair）を含み大多数を非業務の人間とする）
・最高経営責任者（Chief Executive）はオープンリーチの委員会に対して説明責任を負う
・大規模な投資に関して顧客（Sky、TalkTalk等）に対して正式に意見を求める
・独自の企業文化を育成する
・独立した資産と従業員を持つ
・独自の戦略・計画・予算を持つ
・独立したブランドを持つ
その他、光ファイバ網への投資を促進するため今秋にダクトとポールへのアクセス改善計画を発表すること、サービス品質改善のためにオープンリーチに対して修繕や新回線敷設の迅速化のためにより厳密な要件を課す等の計画を提示している。意見募集は10月6日までとなっている。