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ICTワールドニュース

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研究員が日々収集・作成する情報の中から、現在日本での関心度が高いと考えられる、米・欧・アジアをはじめとした世界の主要なICT関連ニュースをセレクトして定期的にホームページに掲載していきます。

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2016.08.02

  • 米国

【米国】人工知能(AI)でクラウド・サービスの顧客獲得図るグーグル

 グーグルは、7月20日、自社内でテキストの意味解釈とスピーチ・テキスト変換に使っている2種類の機械学習機能であるCloud Natural LanguageとCloud SpeechのAPIを国内のクラウド・サービスの顧客にもオープン・ベータ版として提供することを発表した。同社のクラウド・サービスであるGoogle Cloud Platformで、非構造化データを機械学習に利用することができる。Cloud Natural Languageでは、人間の自然言語理解にかかる研究を元にしたもので、テキストの構造と意味を簡単に解析することが可能。初期段階では、英語、スペイン語、日本語に対応するが、今後、多言語に対応する予定である。同解析には、感情分析、対象認知、シンタックス分析が含まれる。
 
 応用分野としては、オンライン上の製品レビュー分析やサービス・センターにおける顧客の感情分析が想定されている。既に、英国の電子商取引サービスを提供するOcado Technology等の先行カスタマーで成果が出ているという。
 
 また、Cloud Speech APIでは、80言語の音声テキスト変換に対応する。同機能では、Google SearchやGoogle Nowでも利用されている音声認識技術を利用している。既に5,000社以上がアルファ版のSpeech APIの利用登録を行っており、HyperConnectやVoiceBaseといった企業で活用されている。こうしたアルファ版での検証結果をフィードバックし、ベータ版では機能を改善した。変換候補を表示するWord Hintsが追加されたほか、APIが簡便化された。
 
 なお、グーグルでは、昨年は100億ドル(約1兆377億円)の設備投資のほとんどを新たなデータセンター構築に費やし、人工知能(AI)ソフトを全面に押し出すことで法人顧客の取り込みを図っている。