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ICTワールドニュース

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2016.07.22

  • 韓国

【韓国】モバイル最大手SKテレコムとCATV最大手CJハロービジョンの合併計画挫折

 公正取引委員会は7月18日、移動通信最大手SKテレコムによるCATV最大手CJハロービジョンの買収・合併の禁止を決定した。7か月間にわたり審査を進めていた公取は、両社の合併が、有料放送市場、移動通信小売市場及び卸売市場等の競争を実質制限につながる恐れがあると判断。
 
 有料放送市場における影響として、合併会社はCJのCATVとSKテレコム子会社SKブロードバンドのIPTVという二種類のプラットフォームを保有することになる。合併会社が、CATVの23放送区域のうち21区域でシェア1位となることなどが競争制限要因と判断された。特に、合併後に有料放送料金の引き上げにつながる可能性が重視された。移動通信卸売市場については、両社の系列MVNOであるCJハロービジョンとSK TelinkがそれぞれMVNO市場で1位と2位であり、MVNO契約者の28.45%を占めることも競争制限要因と判断された。
 
 ICT分野の合併審査は通常では公取判断を受け、未来創造科学部と放送通信委員会が判断する。しかしながら、公取の異例的ともいえる合併不許可判断で、実質これを覆すことが難しくなった未来部は、独自の審査手続き継続の意味が無くなったとして、審査打ち切り方針を示唆。SKテレコムとCJハロービジョンは公取決定に対して遺憾を表明しているものの、行政訴訟を提起する構えは見せていない。なお、今回の公取判断で、モバイルキャリアによるCATV買収の道が絶たれることを懸念する向きもある。