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注目のICTトピック

注目のICTトピック

  • 2026年2月6日、ウェイモは、大規模かつ超現実的な自動運転シミュレーションの新たな基準を確立する最先端のAI生成モデル「Waymo World Model」を発表した。

    これは、Google DeepMindが開発した最先端の汎用ワールドモデル「Genie 3」を基盤として構築された。Genie 3はリアルでインタラクティブな3D環境を生成するモデルで、これを運転領域の厳格な要件に合わせて適応させたものがWaymo World Modelとなる。本モデルのアーキテクチャは高い制御性を備え、エンジニアはシンプルな言語プロンプト、運転入力、シーンレイアウトでさまざまなシミュレーションを構築できる。

    ウェイモの自動運転システム「Waymo Driver」は、現実世界では完全自動運転で2億マイル近くを走行しているが、仮想世界では数十億マイルを走行し、公道で遭遇するずっと以前から複雑なシナリオに事前に対応できるよう準備している。広範な世界知識、微細な制御性、マルチモーダルなリアリズムを組み合わせることで、Waymo Driverはより多くの地域や新たな運転環境においてサービスを安全に拡大する能力を強化することを目指す。

    自動運転業界のシミュレーションモデルの多くは、収集した路上データのみに基づいてゼロから訓練されているため、システムは限られた経験からしか学習できない。しかし、Genie 3は、膨大かつ多様な動画データセットを用いた事前学習を通じて強力な世界知識を獲得しており、それを活用できるウェイモ車両群は直接観察したことがない状況の探索が可能となる。

    Waymo World Modelは、日常的な運転から稀なロングテールシナリオまで、複数のセンサモダリティにまたがるあらゆるシーンを仮想的に生成可能で、竜巻から象との偶発的な遭遇まで、現実では大規模に再現することがほぼ不可能な極めて稀な事象、いわゆるエッジケースを幅広くシミュレートすることが可能となる。

    特に注目すべきは、Waymo World ModelがカメラデータとLiDARデータを含む高精度のマルチセンサ出力を生成する点で、ウェイモは、この自動運転に特化するポストトレーニングを通じて、2D動画からの膨大な世界知識をWaymoの3D LiDAR出力に変換できる。

    Waymo World Modelの実用例としては、①薄雪が積もったゴールデンゲートブリッジの走行や竜巻に遭遇といった、極端な気象条件や自然災害、②無謀な運転者が道路外へ逸脱、先行車両が樹木の枝に突入、不安定に家具を載せた車両の後続走行、故障したトラックが逆向きに道路を塞ぐといった、稀ではあるが安全上重大な事象、③友好的なゾウとの遭遇といったロングテールオブジェクト、④同じ環境下での時間帯の変更などが挙げられている。

    Waymo Driverに関して、ウェイモは2月12日、第6世代システムによる完全自動運転の運用を開始することを発表した。この最新システムは極寒の冬を含む悪天候にも対応、さらに安全に事業領域を拡大することが可能となっている。第6世代Waymo Driverを搭載する電気自動車(EV)ミニバン「オハイ(Ojai)」(ジーリー(Geely、吉利汽車)傘下のジーカー(Zeekr)が製造)は、サンフランシスコ・ベイエリアやロサンゼルスなどの一部地域でウェイモ従業員やゲストを対象にテスト運用を行っている。この第6世代システムは、ウェイモが運用している現代自動車のEV SUV「IONIQ 5」にも搭載可能となるが、ジャガー初のEV SUV「I-PACE」では引き続き第5世代システムが使われる。

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  • 重要鉱物の対中依存度を引き下げ、経済や安全保障面でのリスクを回避するため、マルコ・ルビオ国務長官は2月4日、初の「重要鉱物閣僚会合」を開催した。日本を含む54か国と欧州委員会が参加し、うち11か国と新たな二国間重要鉱物枠組み又は覚書に署名した(注)。

    会合では、ルビオ国務長官が「資源の戦略地政学的関与に関するフォーラム(Forum On Resource Geostrategic Engagement:FORGE)」の創設を発表した。FORGEは「鉱物安全保障パートナーシップ(Minerals Security Partnership:MSP)」の後継イニシアチブであり、参加国が重要鉱物供給網の強靭化を進めることを目的とする。更に、AI・半導体分野の国際的な安全保障・供給網の枠組みである「パックス・シリカ(Pax Silica)」を通じ、民間セクタとの連携を強化する方針も示された。

    また、会合に参加したJ.D.バンス副大統領は、同盟国や友好国で重要鉱物の最低価格を設定し、公正な市場価値を反映した市場を形成する「重要鉱物特恵貿易圏」構想を発表。中国を名指ししなかったものの、「安価な重要鉱物が市場に大量流入し、国内製造業を不当に圧迫するという問題を解消したい」と説明した。

    会合後には、米国通商代表部(USTR)が日本及びEUとの共同声明を発表した。共同声明では、2025年10月に日米間で署名された重要鉱物供給確保枠組みを基盤に、日米欧で重要鉱物貿易に関する行動計画を策定し、有志国との多国間貿易枠組みを検討する方針が示された。米欧は今後30日以内に覚書を締結する。

    (注)会合参加国:アンゴラ、アルゼンチン、アルメニア、オーストラリア、バーレーン、ベルギー、ボリビア、ブラジル、カナダ、クック諸島、チェコ共和国、コンゴ民主共和国、ドミニカ共和国、エクアドル、エストニア、欧州委員会、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ギニア、インド、イスラエル、イタリア、日本、ヨルダン、カザフスタン、ケニア、リトアニア、マレーシア、メキシコ、モンゴル、モロッコ、ニュージーランド、ノルウェー、オマーン、パキスタン、パラグアイ、ペルー、フィリピン、ポーランド、カタール、大韓民国、ルーマニア、サウジアラビア、シエラレオネ、シンガポール、スウェーデン、タイ、オランダ、ウクライナ、アラブ首長国連邦、英国、ウズベキスタン、ザンビア。

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  • 欧州委員会は1月21日、域内の電気通信規制枠組を刷新する「デジタルネットワーク法(Digital Networks Act:DNA)」案を公表した。

    DNAは、従来の電気通信規制枠組である「欧州電子通信コード(EECC)」を改正し、AIやクラウド等の革新的技術の前提となる高度な通信網への投資促進を目的とするもの。同法案は、加盟国における国内法化が必要な指令から、域内に直接適用される規則へと移行することで、単一市場の強化を目指す。2023年に欧州委員会のブルトン委員(当時)が構想を提示して以降、策定に向けた議論が続けられていた。同法案の主な内容は以下のとおり。

    • 単一市場の強化:通信事業者がいずれかの加盟国にて登録すればEU全域で事業展開が可能となる仕組みの導入、EUレベルの周波数割当枠組の構築による汎欧州的衛星通信サービスの創出、事業者への長期免許付与や免許を原則延長可能とするなどの規制の一貫性向上、「使用または共有」原則による効率的な周波数利用の促進などが提案されている。
    • 高度なコネクティビティネットワークへの移行:2030年から2035年にかけて銅回線を段階的に廃止するため、加盟国に対して2029年までに移行計画提出を義務付ける。
    • 簡素化と投資促進:規制枠組を近代化し、企業の行政負担と報告義務を軽減する。
    • 安全で強靭なコネクティビティ:接続エコシステムにおける依存関係を制限し、EUレベルでの協力を促進することで、ネットワークのセキュリティとレジリエンスを強化。自然災害や外国からの干渉など、リスクの高まりに対処するためのEUレベルの準備計画を導入する。
    • ネット中立性の保護:革新的サービスのためのオープンインターネットルールを明確にし、法的確実性を高めるメカニズムと自主的なエコシステム協力メカニズムを導入する。
    同法案の公表後は、電気通信及びテック業界からは賛否が寄せられている。

    欧州の主要な電気通信事業者を代表するコネクトヨーロッパは、同法案の周波数政策部分は支持しつつも、残りは現状維持であり、投資促進策が不十分であると指摘。光ファイバーの普及促進や、規制の簡素化、データトラフィック市場における巨大テック企業と交渉するための強制的な紛争解決メカニズムの導入を含む、より大胆な提案を求めた。

    一方、米国テック企業等が加盟するコンピュータ通信産業協会(CCIA)は、法案に含まれる自主的な紛争解決メカニズムが、ネットワーク使用料の実質的な復活につながるとして強く反発。また、同法案におけるコンテンツデリバリネットワークやクラウド事業者に対する規制拡大も含め、ネット中立性やデジタルエコシステムへの悪影響を懸念している。

    このほか、新規事業者の団体である欧州競争電気通信事業者協会(ECTA)や、各国の規制当局を代表するBERECは、事前規制が維持された点を評価。また、光ファイバー推進団体のFTTH Council Europeは、銅線網の廃止を歓迎し、投資の追い風になると評価した。

    放送分野では、欧州の公共放送を中心に構成される欧州放送事業者連合(EBU)が、同法案の公的サービスメディアに関する規定について、おおむね満足とコメント。一方で、オンラインコンテンツへのアクセス料金が、自主的な紛争解決メカニズムによる事業者間の協定ベースで定められるという原則には、放送番組一般のストリーミング視聴料金軽減の可能性があるものの、公的サービスコンテンツへのアクセスに悪影響を及ぼす危険性も排除できないとしている。

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  • 文化・メディア・スポーツ省(DCMS)は2026年2月24日、Netflix、Amazon Prime Video、Disney+などの大手ストリーミングプラットフォームに対し、BBCなどの伝統的な放送局と同様のコンテンツおよびアクセシビリティ基準への準拠を義務付ける方針を発表した(注1)。

    英国政府はより公平な規制環境の構築を目指し、「2024年メディア法」の施行を通じて国内最大手のビデオ・オン・デマンド(VOD)サービスに対し規制を強化する方針を推進、通信庁(Ofcom)の管轄権限が主要ストリーミングプラットフォームにまで拡大される。

    新たな枠組みの下では、英国でのユーザー数が50万人を超えるサービスは「ティア1(Tier 1)」サービスに指定され、Ofcomの放送コードの適用対象となる。これには、ニュースを正確かつ公平に報道する義務、視聴者を有害または不快なコンテンツから保護する義務、字幕などのアクセシビリティ機能を提供する義務などが含まれる。

    新たなVODアクセシビリティコードでは、アクセシビリティ機能の最低要件が設定され、サービス提供者は総コンテンツの少なくとも80%に字幕を、10%に音声解説を、5%に手話通訳を付けることが義務付けられる。また、視聴者はOfcomに直接苦情を申し立てることが可能となり、Ofcomは違反行為を調査し、違反1件につき最大25万ポンドまたは該当収益の5%の罰金を科す権限を有する。

    新たな規制は、英国の視聴習慣の変化を反映している。同国では世帯の約3分の2が少なくとも1つの主要ストリーミングサービスに加入しており、85%の人が毎月オンデマンドプラットフォームを利用している。一方、ライブテレビを視聴する人は67%にとどまる。

    現在、少なくとも五つの主要ストリーミングサービスが、新たな規制の発動基準となる50万ユーザーを突破している。これにはNetflix、Amazon、Disney、ITVX、Channel 4のストリーミングサービスが含まれる。

    (注1)
    https://www.gov.uk/guidance/statement-on-designation-of-tier-1-video-on-demand-vod-services

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  • 工業・情報化部(MIIT)はこのほど、2025年における工業・情報化および電気通信分野の発展状況を公表した。要点は以下のとおりである。

    速報値によれば、2025年の中国デジタル産業の売上高は38兆3,000億元(約854兆円)、利益は3兆1,000億元に達し、2020年末比でそれぞれ39.5%増、48.4%増となった。工業・情報化分野の経済成長に対する寄与度は4割を超えた。

    分野別では、集積回路および電子専用材料の付加価値額が前年比でそれぞれ26.7%増、23.9%増となったほか、工業用ロボットの生産量は28%増、新エネルギー自動車の新車販売台数は28.2%増の1,649万台に達した。

    垂直産業分野では、「5G+工業インターネット」プロジェクトが2万3,000件を超え、無人化工場、無人鉱山、スマート港湾などの導入が進展した。工業インターネットの利用はすべての業種に普及し、主要プラットフォームに接続された工業設備は1億台を超えた。また、5G技術の活用が世界先端水準に達した工場は約100社に上り、平均で生産能力25%向上、製品品質21%向上、運営コスト19%削減を実現した。MIITは財政部と連携し、101の中小企業DX試点都市において4万5,000の中小企業のDXを支援している。

    一方、2025年の中国における年間通信事業収入は前年比0.7%増の1兆7,500億元となった。クラウドコンピューティング、ビッグデータ、IoT、データセンターなどを中心とする新興事業の収入比率は25.7%で、前年比4.7ポイント上昇した。

    2025年末時点で、5G基地局数は483万8,000に達し、基地局全体の37.6%を占めた。人口1万人当たりの5G基地局数は34.4となっている。5G RedCap基地局数は206万4,000、5G-Aのカバレッジは330都市を超えた。光ファイバ総延長は7,499万kmに達した。

    また、主要通信事業者3社(中国電信、中国移動、中国聯通)が外部に提供するデータセンターのラック数は93万8,000台で、調整可能なインテリジェント計算力は前年比87.6%増の94.4 EFlops(FP16)を超えた。携帯電話ユーザ数は18億2,700万、うち5G携帯電話ユーザ数は12億400万、固定ブロードバンド接続ユーザ数は6億9,100万となった。IoT端末ユーザ数は前年比8.7%増の28億8,800万に達した。

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  • 近年グローバルな大型ICT展示会では韓国企業が存在感を増している。3月初めにバルセロナで開催される世界最大のモバイル業界展示会MWC2026では、180社の韓国企業が出展する。さらに、スタートアップや中小ベンチャーの海外展開支援のため、大韓貿易投資振興公社(KOTRA)等の政府系機関が131社が入居する共同展示館の韓国館を運用する。テレコム企業からAI企業への転身を掲げる韓国大手通信キヤリア3社は特に、各社の具体的なAIロードマップを披露することから注目度が高い。今回のキャリア3社の展示の特徴は次のとおり。

    モバイルキャリア最大手SKテレコム(SKT)はAIインフラ・モデル・サービス全般を取り込んだフルスタックAIでの競争力を披露する。インフラ展示ではAIデータセンター(AIDC)やAIクラウド、GPU資源最適化ソリューション等を出展。フィジカルAI関連ではデジタルツイン、ロボットトレーニングプラットフォーム、高性能分析ビジョンソリューション等を紹介。SKTが国の独自AIファウンデーションモデルプロジェクトで開発を進めるAIモデルも披露する。AI電話エージェント、AI基盤公道認識見守りサービス「CareVia」等も展示する。

    総合通信キャリア最大手KTはビジネス環境に最適化したAX具現運用システム「Agentic Fabric」を公開する。産業別の必須エージェント標準テンプレートとして手軽に制作できるAgent Builderも体験できる。様々なAIエージェントの協業とLLM連携による業務処理自動化まで遂行する次世代コンタクトセンターソリューションと、映像分析による失踪者探索ソリューションも展示する。KTは法人向けAIエージェントを今回前面に出している。

    総合通信キャリアLG U+はAI通話アプリ「ixi-O」の進化系の「ixi-O Pro」を公開し、「人間中心のAI」を強調する。ixi-O Proは利用者の通話・SMS・スケジュール等の日常データを総合的に理解して状況に合わせた情報を提案する未来型AIコールエージェント。今回はixi-O Proがボイス基盤スーパーエージェントとして進化した姿を披露する計画。LG U+はMWC2026でixi-Oが超個人化AI秘書として進化する姿をグローバル市場にアピールすることで、利便性と安全という二つの価値を同時に提供し、未来AIサービスの方向性を提示する戦略。

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国別・地域別トピック

国別・地域別トピック

    • カナダカナダ
    • 郵便・物流
    • 国別・地域別トピック

    カナダ政府、カナダポストに新たな融資枠を提供

    カナダの公共サービス・調達省は、カナダポストが大規模な事業改革を進める間の支払能力を維持し、サービスを継続させるため、10億1,000万ドルの融資枠を新たに利用可能にすると発表した。資金は必要に応じて提供され、返済が必要となり、資金不足が生じた場合にのみ事業資金として使用される実質的な「緊急資金」と位置付けられている。

    カナダ政府は2025年1月にも、損失が続き、債券償還によって資金繰りが悪化したカナダポストに10億ドルの融資枠を提供していた。この与信枠は2025~2026年度まで維持される予定だったが、第3四半期に1年の間で2度目となる大規模な労働争議がストに発展し、損失が5億4,100万ドルと記録的な水準に達したことで、12月までに利用可能な資金が使い果たされた。カナダポストは、ストが3~4月まで続く可能性を懸念し、2024年11月の時点で追加の財政支援について連邦政府に相談していたという。

    カナダポストとカナダ郵便労働組合(CUPW)は12月、2年間続いていた契約交渉で暫定合意に達し、組合員投票が行われるまでストやロックアウトを控えることで合意している。

    カナダポスト唯一の株主である連邦政府は、現在のビジネスモデルは持続不可能であり、救済を続けることはできないとの立場を示しており、2025年9月には戸別配達からコミュニティメールボックス配達への移行や郵便配達基準の変更を命じた。あわせて、1990年代から続いていたルーラル地域の郵便局閉鎖猶予措置も廃止した。政府によると、年間郵便配達数は過去20年間で約55億通から約20億通に減少し、小包配達市場のシェアも2019年の62%から24%以下に縮小している。

    カナダポストは2018年以降、累計で50億ドル以上の損失を計上しており、運営コストと人件費の削減、電子商取引関連の小包配送による収益拡大を柱とする改革計画を政府に提出した。ダグ・エッティンガーCEOは、過去1年半で経営陣を11%削減し、今後5年間で約1万6,000人が退職資格を得る見通しで、戸別配達からコミュニティメールボックスへの移行により年間約4億ドルのコスト削減が可能になると説明した。一方で、この計画の下でも2030年まで損益分岐点に達することは見込まれていないとしている。

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    • EUEU
    • プラットフォーム
    • 国別・地域別トピック

    欧州委員会、中国電子商取引事業者Sheinの調査開始

    欧州委員会は中国のオンライン小売販売事業者Sheinが以下の「デジタルサービス法(DSA)」違反行為の指摘を受けた後、販売慣行を改めなかった可能性があるとして、2024年半ばから3回にわたり情報提供を求めてきたが、明確な返答が得られなかったとして、同社への調査を開始した。
     
    • EU内では販売が禁止されている小児ポルノ関連商品等の販売
    • 商品購入ポイント付与や契約者特典等、消費者に依存傾向を生じさせがちなサービスの実施
    • ユーザにお勧めのコンテンツや製品を紹介するシステムが使用するパラメーターの明示義務違反とユーザがお勧め紹介システムが対象外とした選択を行う権利の侵害
    なお、2025年12月、仏政府はSheinが成人向けの商品を未成年へのアクセスブロックなしに販売したとして、同社サイトの数か月のブロックを国内の司法裁判所に要請した。仏政府は今回の欧州委員会の調査に歓迎の意を表し、迅速な対応を期待すると述べている。
     

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    • イギリスイギリス
    • セキュリティ、プライバシー
    • 国別・地域別トピック

    政府、子どもの有害コンテンツ対策で新キャンペーン開始

    科学・技術・イノベーション省(DSIT)は、SNS上のボディシェイミング(他人の見た目や体型を悪く言って傷つけること)やミソジニー(女性蔑視)、レイジベイト(怒りを煽る投稿)などの有害コンテンツから子どもを守るため、保護者向けキャンペーン「聞いてみなければ分からない(You Won't Know until You Ask)」を開始した。保護者が子どもとオンライン内容について話しやすくなるよう、安全設定ガイドや会話のヒントを提供する。
     
    政府調査では、保護者の半数が子どもと有害コンテンツについて話したことがない一方、11歳の90%がスマホを所有し、4人に1人は「子どもが何を見ているか分からない」と回答。政府は特に、アルゴリズムにより男子が女性蔑視的投稿を受けやすい点を懸念している。
     
    キャンペーンは2月16日からヨークシャーとミッドランズで試行実施。政府はこれと並行して子どものデジタルウェルビーイングに関する全国対話と公開諮問を開始し、「2023年オンライン安全法」に基づく年齢確認強化や深層フェイクの犯罪化、ヌーディフィケーションツール禁止などの取組みも進めている。
     

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  • 仏AI・デジタル担当相は、インドで開催された「2026年AIインパクトサミット」で、生成AIの使用が未成年の心身に危険な影響を与える、あるいは脆弱性を増す可能性に関する科学的調査を国際レベルで行うことを提唱した。
     
    同相が主催したパネルディスカッションでは、インターネット空間における未成年者保護の文脈で、生成AIの未成年による使用についてAI開発者やプラットフォーマーはどのような責務を負うべきかの規範作りの必要性が問われた。
     
    フランスでは2026年1月に15歳未満のSNS使用を原則とする法案が国民議会(日本の衆議院に当たる)で可決された。政府はAI使用の未成年への影響についても専門委員会を創設して科学的な調査によりその是非を問うべきと考えており、国際レベルでのデータ収集実施をG7のパリサミットで提案する予定であるという。

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    • ドイツドイツ
    • プラットフォーム
    • 国別・地域別トピック

    ドイツテレコム、欧州向けクラウドサービスを拡充

    ドイツテレコムは2月2日、子会社のTシステムズ経由で米国大手クラウド事業者の8割程度のサービス水準の能力を持ったTクラウドの提供を開始した。
     
    このTクラウドは、2026年末までに米国大手と同等程度の処理能力を持つとしており、ヨーロッパ最大の主権AIインフラになる予定。今回の投資でドイツ国内におけるGPU容量はほぼ倍増する見込み。
     
    また、2月4日には同子会社がミュンヘンに設置したAI工場を利用し、産業用AIクラウドを正式に提供開始した。
     
    このAI工場は、ドイツ政府の国家イニシアチブで、政府ITを外国のプロバイダーに依存せずにデジタル化し、連邦、州、地方政府間の相互運用性を確保するためのオープンスタンダードを持つ主権技術ツールキットの構築を目指す「ドイツスタック」の基盤となる。また、ドイツテレコムと提携しているソフトウエア大手のSAPはこのAI工場を利用してビジネステクノロジープラットフォームを提供する。
     

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    • スペインスペイン
    • 事業者のM&A・国際展開
    • 国別・地域別トピック

    テレフォニカ、コロンビアとチリの子会社を売却し、通信サービス市場撤退へ

    テレフォニカは2月5日、コロンビアの通信子会社で同国第2位のテレフォニカ・コロンビアの株式売却を完了し、同国から完全撤退した。テレフォニカ・コロンビアの株式は、テレフォニカの子会社である持株会社Coltelが67.5%を所有していたが、2025年3月にルクセンブルクを拠点に中南米地域で通信サービスを国際展開しているミリコム(ブランド名:Tigo)への売却で正式合意、最終的に約2億1,440万USDで売却した。テレフォニカ・コロンビアの残り株式はコロンビア政府が所有しているが、同国政府は、政府株の民間放出の方針を打ち出しており、ミリコムはこの株式の買収も図る意向である。
     
    また、テレフォニカは2月10日、チリにおける固定・移動体の通信子会社モビスター・チリを完全売却し、同国から事業撤退することを発表した。ミリコムとフランスの投資会社NJJ Holdingsが共同買収するもので、買収価格は5,000万USDだが、買収後、事業構造(ビジネスモデル・コスト構造・組織・ネットワーク・資本構成など)の変革により事業価値の改善(structural value creation)が生じた場合、テレフォニカは最大1億5,000万USDまでの追加支払いを受けるアーンアウト(earn-out)オプションが付いている。また、買収後の資本構成は、ミリコム49%・NJJ Holdings 51%となるが、事業運営権はミリコムが保有し、買収後5~6年後にNJJ Holdingsが保有する株式を10%割引評価で買い取れるオプションも有している。
     
    なお、ミリコムは、1月にコロンビア国内第3位の通信事業者ティゴ・コロンビアの株式の約半数を買収しており、同国の通信事業を強化している。ティゴ・コロンビアについては、もともと株式50.00001%を国有の公共事業会社EPMが所有し、残りをミリコムが所有していたが、2024年8月にEPMがティゴ・コロンビアの自社持分を入札で売却する方針を打ち出し、最終的にミリコムが約5億7,100USDで落札した。同国の通信サービス市場では4,200万加入者を有するクラロ・コロンビアが最大手となっているが、ミリコムはティゴ・コロンビアとテレフォニカ・コロンビア2事業者の統合を検討しており、これら2社が統合された場合、4,100万加入者を有し、クラロ・コロンビアと拮抗する通信事業者が誕生することなる。
     

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    • ベトナムベトナム
    • 事業者のM&A・国際展開
    • 国別・地域別トピック

    スターリンクが衛星通信事業免許取得

    2026年2月18日、科学技術副大臣がスペースX傘下のスターリンク社に対して、共産党書記長隣席の下、固定及び移動体衛星通信事業免許を手交した。それ以前に交付された周波数免許によって、初期段階で、スターリンクは四つのゲートウェイと60万台の加入者端末を利用することが認められており、同社は衛星経由のインターネット接続サービスを中心に提供する予定である。

    スターリンクの展開については、科学技術省の情報通信インフラ展開のロードマップでも取り扱われており、デジタルデバイドの縮小とDX展開への寄与が期待されている。一方では、二重化を避けるなどの観点から効率性を最大化するために、国内事業者との協力が必要となる。

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    • オーストラリアオーストラリア
    • 放送・メディア
    • 国別・地域別トピック

    ラジオ放送でのAI音声使用について情報開示が義務付け

    通信メディア庁(ACMA)は2月10日、商業ラジオ放送事業者の新たな自主規制枠組み「2026年商業ラジオ行動規範(Commercial Radio Code of Practice 2026)」を登録したと発表した。
     
    新たな規範では、AI音声の使用に関する開示義務が新たに盛り込まれた。通常の定期番組やニュース番組の司会に合成音声を用いる場合、ラジオ局はその事実を聴取者に知らせなければならない。放送行動規範においてAIの使用について明確に規定されるのは、これが初めてとなる。
     
    ACMAは、技術の進歩や社会の期待に応じて規則も進化する必要があると指摘し、AIは革新をもたらす一方で、その使用状況に関する透明性が不可欠だと述べた。新たな規範により、聴取者が十分な情報に基づいて判断できる環境が整うと強調した。
     
    なお、ACMAは今後12か月間、業界団体CRAと連携し、各局が新基準を適切に適用しているかを確認する方針である。
     
    同規範は2026年7月1日に施行される予定だ。商業ラジオに加え、オンデマンド配信にも同様の保護措置が広がることが期待されている。
     

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一目でわかる世界のICT

一目でわかる世界のICT

  • 国際エネルギー機関(IEA)は、2025年4月に発行した報告書「Energy and AI」において、AI開発・普及の急拡大に伴い、データセンターの電力需要は2030年までに2倍以上に増大すると予測している。学習・推論に膨大なデータ処理を必要とするAIの開発・普及に対応するため、GPUベースのアクセラレーテッドサーバーを実装したハイパースケール型データセンターの建設が進み、世界レベルで電力消費が増加すると述べている*。
    *例えば、OpenAIのGPT-4について、14週間のAI学習に消費する平均電力量は1日0.43GWhで、先進国の2万8,500世帯、途上国の7万500世帯が1日に消費する電力量に相当するとされている。
     
    <2005~2024年のデータセンターの電力消費量>
    同報告書によれば、2024年の世界の電力消費量は約415TWh、データセンターの電力消費は過去5年間で年間12%増加し、世界の電力消費量の1.5%を占めている。また、データセンターによる世界の電力消費量の約85%は、米国、欧州、中国で占められている。各国の状況は以下の通り(図表1参照)。
    • 米国:2024年の米国の電力消費量は約180TWh。2015年から2024年の間に年間12%増加し、世界のデータセンターの電力消費量全体の約45%を占めている。
    • 中国:2024年のデータセンターの電力消費量は約100TWh。2015年以降の電力消費量が大幅に拡大し始め、2015年から2024年の間にデータセンターの電力消費は年間15%増加し、世界のデータセンターの電力消費量の約25%を占めている。
    • 欧州:2024年のデータセンターの電力消費量は70TWh(推測値)で、欧州の電力消費量の2%弱を占めている。データセンターの世界の電力消費量に占める欧州の割合は15%強。
    • 日本:データセンターの電力消費量は20TWh未満(推測値)で、日本の総消費量の約2%。

    <2020~2030年のデータセンターの電力消費量>
    2030年のデータセンターの世界の電力消費量は、2024年の2倍増の945TWhとなり、2030年の世界全体の電力消費量の約3%弱を占めると推測されている。また、データセンターの電力消費量は年間約15%増加し、他のすべての産業セクターの電力消費量の増加率の4倍以上と推測されている。データセンターの電力消費量の増加は中国と米国で顕著であり、2030年の世界全体の増加分の約80%を占めている。各国の状況は以下の通り(図表2参照)。
    • 米国:2024年のデータセンターの電力消費量よりも約240TWh増加(130%増)。一人当たりデータセンター消費量が最も高く、2024年の約540kWhから2030年に1,200kWhを超える。
    • 中国:2024年のデータセンターの電力消費量よりも約175TWh(170%増)。データセンターの一人当たり消費量は2024年の約70kWhから2030年には約200kWhに達する。
    • 欧州:2024年のデータセンターの電力消費量よりも45TWh以上(70%増)。データセンターの一人当たり消費量は2024年の約100kWhから、2030年には約165kWhに達する。
    • 中国を除くアジア太平洋:日本のデータセンター電力需要は2024年よりも約15TWh増加(80%増)となり、一人当たり消費量は270kWhに達する。また、シンガポールとマレーシアにおけるデータセンターの電力需要が2030年までに2倍以上に増加する。

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