ドイツ民間メディア協会(German Association of Private Media:VAUNET)の最新年次秋期予測によると、ドイツの視聴覚メディア市場は2025年に初めて160億ユーロの収益規模を突破する見込み(注1)。同協会は総収益が162億ユーロに達すると予測しており、2024年の156億ユーロから3.3%増加する見込みで、この増加は主にストリーミングと有料コンテンツが牽引している。一方で、従来のテレビ広告は引き続き減退傾向にある。
VAUNETは、視聴覚メディアコンテンツの需要は引き続き拡大しているものの、厳しい経済情勢が市場に影響を及ぼしており、また、成長は基本的に有料ストリーミングサービスとストリーミング広告に限定されるもので、これらの分野におけるグローバルビッグテック企業による懸念すべき市場支配力の拡大が見られると指摘している。
VAUNET会長のクラウス・グレーヴェニグ氏は政策立案者に対し、ドイツの商業メディア分野が変革の波に取り残されないよう、ビッグテックプラットフォームとの公正な競争環境を早急に構築する必要があると述べている。
(注1)
https://vau.net/presse/publikationen/studien/umsatzprognose-fuer-audio-und-audiovisuelle-medien-in-deutschland/