[HTML]
H1

詳細ページ

お知らせ表示

2025.11

  • アメリカ
  • AI
  • 注目のICTトピック
「Sora」の著作権・肖像権侵害、対応に追われるオープンAI
オープンAIが9月30日にリリースしたソーシャル動画共有アプリ「Sora」に対して著作権・肖像権侵害の懸念が噴出している。

同アプリでは音声・動画生成AIツール「Sora 2」が利用可能で、実在する人物の映像や音声をアップロードすることで、生成動画に当該人物を登場させることができる「カメオ機能」なども搭載されている。リリースからわずか5日で100万ダウンロードを達成し、爆発的な人気を獲得したが、メディア企業や著名人からは著作物や肖像が同意なく使用されていることについて非難する声が上がった。特に問題視されたのは、著作権者や肖像権者が拒否を申し出ない限り無断で動画を生成できる「オプトアウト方式」が採用されていた点。厳格な著作権管理で知られるウォルト・ディズニーは、「著作物はオプトアウトする必要なく保護されるもの」と主張する書簡をオープンAIに送付し、同社キャラクターの全面的使用禁止を早々に通告したという。

こうした状況を受け、オープンAIのサム・アルトマンCEOは10月3日、Sora及びSora 2を修正する方針を発表した。具体的には、権利者の許諾が必要な「オプトイン方式」に近い管理機能や、著作物による動画生成を認める著作権者に収益を分配する仕組みを近く導入する。更に同月20日には、映画俳優協会・全米TV及びラジオ芸術家連盟(SAG-AFTRA)や複数の大手俳優エージェンシーと、俳優の肖像権等を保護することを約束する共同声明を発表した。俳優が自身の肖像や声の使用方法を決定する権利を持てるよう「生産的な協力」を行っていく。こうした取組みは、AIを使用して本人に無断で音声や容姿の複製を生成することを禁止する超党派法案「NO FAKES Bill」に盛り込まれた原則に沿うものとなる。