2025.03.12
【カナダ】カナダ・ポスト、財政破綻の危機に直面
カナダ・ポストの幹部らが連邦産業調査委員会(IIC)の初公聴会に出席し、同社の危機的な財務状況について警告を発した。
ダグ・エッティンガー社長兼CEOは同社の状況を「崖っぷち」と表現し、競合他社に遅れを取っており、5週間に及んだ郵便ストライキの影響で財政的に厳しい状況に陥っていると説明した。
スティーブン・マッキノン連邦労働大臣が任命したIICは、カナダ・ポストと5万5,000人の労働組合が新たな契約合意に達するための方法を5月まで模索する。それまでの間、昨年11月15日から始まったストライキは一時停止され、両者は1年以上前に期限切れとなった既存契約条件に従って業務を継続する。
新たに最高財務責任者に就任したリンダラ・エル・ハーゲ氏は、同社が今年7月末までに「現金が底をつく」見通しで、損失は増加すると予測している。この予想にはストライキの影響が含まれていない。財政危機に対応するため、連邦政府は先週、カナダ・ポストに対して支払い能力維持と事業継続を確保するための10億3,400万ドルの融資を実施した。