2025.03.12
【デンマーク】ポストノルド、2026年1月より書状配達サービスを廃止
ポストノルド・デンマークは3月6日、2026年1月より書状配達サービスを廃止し、小包配達に注力することを発表した。これはデジタル化の進展により書状数が急激に減少していることが背景である。
2000年以降、デンマークにおける書状数は90%以上減少しており、2024年だけでも前年比30%以上の減少となっている。一方で、オンラインショッピングの増加により小包配達のニーズは拡大している。
ポストノルドは2025年12月30日まで書状配達を継続するが、その後は民間配達事業者に移行する。現在19社が郵便事業免許を取得しており、地域の民間事業者が新聞・雑誌等とともに書状を配達するようになると予想される。
2025年後半には国内1,500個の郵便ポストの撤去が開始され、年末までに完全撤去される予定である。また、購入済みの切手は2026年の限られた期間内で返金が可能となる。
この決定により組織調整が行われ、書状部門の2,200人の従業員のうち約700人が小包部門へ異動し、残りの約1,500人は削減される見込みである。なお、スウェーデンにおけるポストノルドの書状配達サービスは変更なく継続される。
デンマークでは2023年6月に新しい郵便法が成立し、2024年1月から施行された。この法改正により、それまでポストノルド・デンマークに課せられていたユニバーサルサービス義務が廃止され、郵便サービスは基本的に市場原理に基づく複数の事業者へと移行することとなった。