2017.12.21
【スイス】ポストファイナンス、新興フィンテック企業に出資
スイス・ポストの金融サービス子会社ポストファイナンス(Postfinance AG)は、スイス国内の新興フィンテック企業センティフィ(Sentifi)の少数株を取得したと発表した(取引額は非公表)。
センティフィは、人工知能を使って、ニュースやブログ、ツイッターといった様々なソーシャルメディアの非構造化データ(unstructured data)を分析し、その結果を投資家に提供している。同社のクラウド・インテリジェンス・ソリューションを利用し、投資家は市場をモニタリングし、伝統的な金融市場情報システムでは示されない兆候を捉えられる。
(PostFinance 2017年10月19日等)
※非構造化データ:基幹システムのリレーショナルデータベースなどで扱う構造化データと異なり特定の構造を持たないデータを指し、メール、文書、画像、動画、音声などのほか、Webサイトのログやバックアップ/アーカイブなども含まれる(富士通サイトより)。
(ひと言)
現在の市場環境の中で、長期的な利益を確保するため、ポストファイナンスは収益構造を多様化させ、非資金運用利益(資金運用利益以外の収益)に新たな資金源を得ようとしている。コーポレート・ベンチャー事業は、ポストファイナンスが2016年以来取り組んできており、ふさわしい事業といえる。これは、将来の経済的な成功とともに、コア・ビジネスや、今後の商品やサービスのポートフォリオ拡大の可能性を持つ。
ポストファイナンスは8月初めに、投資家向け取引プラットフォーム運営会社ウィキフォリオ・コム(Wikifolio.com)の株式の11%も取得している。