[HTML]
H1

物流ワールドニュース

コンテンツ

海外主要国及び国際機関等における物流・郵便事業に関する最新の情報を定期的にホームページに掲載していきます。

お知らせカテゴリー表示
国名等選択
お知らせ年度表示
掲載年選択
お知らせ表示

2017.01.13

  • 物流ワールドニュース
  • EU

欧州委員会(EC)、Eコマース環境の改善に向けたVATの見直し案を提示

 欧州委員会(EC)は2016年12月、デジタル単一市場戦略の一環であり、その中で具体的なアクションの一つとして提示されていたEU域内におけるEコマース環境の向上を狙いとしたVAT(付加価値税)制度の見直し案を提示した。
 現行の制度では、商品の販売に際して業者はそれぞれの国でVAT決済を登録しなければならないが、新たな制度ではVAT義務の手続きが1回で完了する(ワン・ストップ・ショップ)。
 こうした仕組みの導入により事業者のビジネスコストの削減が見込まれ、EUは年間23億ユーロの節約につながると試算している。
 今回のVAT改革提案について欧州委員会は次のような特徴を挙げている。
・VAT義務の手続きが一か所で済むため、オンラインを通じた商品の販売が容易となる。
・スタートアップや小規模事業者に課されるVAT規則の単純化。
・EU域外からのVAT不正申告・虚偽申告に対する取り組み。
・電子書籍やオンライン新聞に対して課されるVATの軽減。
(European Commission 2016年12月1日等)

(ひと言)
 ポストユーロップ(PostEurop:欧州郵便事業体協会)は、欧州委員会が、この提案により達成しようとしている目標を支持するとしながらも、提案に盛られた施策がいくつかのセクターに波及的影響を及ぼす可能性があることに、懸念を表明した。
 同協会によれば、郵便事業体は「(郵便事業体、Eコマース事業者、顧客、または財政当局が負担する)追加的費用」「配送プロセスにおけるサービス品質(配達速度など)の低下」「欧州市場で競争しようとする小規模なEコマース事業者を阻む人為的な壁の創出」について、懸念を抱いているという。