物流ワールドニュース

　スイス・ポストは8月末、一部の郵便局で実験してきた「窓口のレイアウト変更」について、本格的な実施を見送ると発表した。
　同社は一部の郵便局で、短時間で済む用事で来店した顧客の専用レーンを設ける一方で、時間のかかる用事（ポストファイナンスの口座開設や携帯電話の新規加入契約など）で来店した顧客には「特別相談窓口」を利用してもらう実験を行ってきた。
　同社は声明で、「実験プロジェクトの結果を分析し、職員の給与への影響などあらゆる要素を勘案した結果、経営陣はこのプロジェクトを本格実施しないことを決定した。しかし、今回の実験でわかった有益な点は、現在進めている窓口業務改善の取り組みに取り入れていく」と発表した。
（Swiss Post 2016年8月31日等）

（ひと言）
　スイス・ポストは2015年7月、郵便局の窓口業務を顧客のニーズの変化に合わせるため、この実験プロジェクトの実施を発表。同社は、10人中9人の来店客は、簡単な支払や小包の差出など短時間で済む用事で郵便局を訪れており、こうした顧客の便宜を図ることをプロジェクトの目的に据えていた。