物流ワールドニュース

　オフコム（Ofcom：情報通信庁）は、英国のテレビ・ラジオ・ブロードバンド・電気通信・郵便の各種産業の市場状況について包括的に分析した「2016年通信市場報告書（Communications Market Report 2016）」を発表した。
　郵便分野において、宛名付き書状の数は引き続き減少した（3.7％減少して122億通となった）だけでなく、減少のペースは前年より加速した。
　宛名付き書状は、売上高も2％減少して42億ポンドに落ち込んだ。
　同報告書はまた、ロイヤルメール（および郵便会社全般）にとって、ダイレクトメールなどの商取引関連商品がいかに重要かを強調し、「書状事業全体の売上の4分の3は商用・広告郵便の売上で、信書の売上は10分の1に満たない」「書状事業全体の売上に占める種類別シェアは数年前からほぼ一定で、商用郵便物（主に請求書や明細書などの商取引関連郵便物）が全体の半数近く（49％）を、マーケティング郵便物（宛名付き広告郵便を含む）が26％をそれぞれ占めている」と述べている。
（Ofcom 2016年8月4日等）

（ひと言）
　このほかにも同報告書では、「成人の23％は、2年前に比べて差し出した郵便物の数が減ったと回答した」「成人の21％は、先月は1通も郵便物を差し出さなかったと回答した」「英国の成人の半数近く（47％）は、郵便を利用するのは別の選択肢がない場合に限られると回答した」など、デジタル化の影響による郵便セクターの厳しい現状を表す統計値が示された。