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　下院の監督・政府改革委員会は7月12日、郵便改革を目的とした2件の超党派法案を可決した。
　「Postal Service Reform Act」法案は、同委員会委員長を務める共和党のジェイソン・シャフェッツ議員と民主党幹部であるイライジャ・カミングス議員、さらに、共和党のマーク・メドウズ議員、民主党のスティーブン・リンチ議員、民主党のジェリー・コノリー議員が共同提出したもので、USPSの収入拡大、効率改善、メディケア活用、ガバナンスと監督体制の効率化を目標に挙げている。
　「Postal Service Financial Improvement Act」法案は、リンチ議員とデビッド・マッキンリー議員が共同提出したもので、財務省が「Postal Service Retiree Health Benefits Fund（PSRHBF）」から一定額を市場ベースのインデックス・ファンドに投資することを認め、投資について財務長官に助言する「Postal Service Retiree Health Benefits Fund Investment Committee」を創設するというもの。
（House Committee on Oversight and Government Reform 2016年7月12日等）

（ひと言）
Postal Service Retiree Health Benefits Fund（PSRHBF）：郵便退職者医療手当基金
　2006年郵便責任・強化法（Postal Accountability and Enhancement Act：PAEA）で設置されたUSPSの退職者への医療手当てを完全支給する基金。USPSが2006年から2017年までに毎年55億ドル程度、総額550億ドルの資金を積み立てることを義務付けられた。しかし、この義務がUSPSの財政を圧迫する大きな要因となり、ここ数年連続でUSPSは拠出を拒んでいる。2016年9月末までにUSPSの未積立金総額は339億ドルとなる見込み。
　現在、同基金の資産はすべて連邦財務省の長期特別債券で構成されている。