物流ワールドニュース

　欧州のネット通販利用者が国際配送に支払う対価はネット小売業者の価格設定方針により決定されるのであって、配送業者がネット小売業者に適用する価格を反映してはいないということが、ポストユーロップ（PostEurop）の委託調査により明らかになった。この調査結果は、配送業者の価格設定が過度に高いとする欧州委員会の主張に反論するものとなった。
（Post Europ 2016年2月19日等）

（ひと言）
　消費者に適用される配達価格と小包配送業者が設定する料金との間にはわずかな相関性しかないことが、ポストユーロップの委託を受けてコペンハーゲン・エコノミクス（Copenhagen Economics）が行った調査からわかった。この調査はまた、欧州の電子商取引セクターは力強く成長しており、小包数の増加を後押ししていることも明らかにした。
　ポストユーロップの説明によれば、同組織はコペンハーゲン・エコノミクスに対し、欧州の国際小包配送セクターの現状について（小包配送サービス価格の決定要因を中心とした）独自の調査を行うよう依頼した。ポストユーロップはこの調査結果を、欧州委員会が「欧州デジタル単一市場戦略（Digital Single Market Strategy for Europe：DSM）」の一環として行っている国際小包配送に関する議論に役立てようとしている。