物流ワールドニュース

　2012年3月、フランスのラ・ポスト、ドイツポスト、スイス・ポストの2011年通期業績が発表された。
　ラ・ポストは、小包取扱数が増加したため、書状取扱数の減少にもかかわらず、郵便事業収入は安定した。ラ・ポストの2011年通期の収入は1.9％増の213億ユーロ、純利益は23％増の6億6,100万ユーロだった。
　ドイツポストは、売上高は2.8％増の528億2,900万ユーロ。 物流・宅配事業が5.9％増、電子メールなどに押されて低迷が続く郵便事業も、オンライン販売が拡大して0.4％のプラスを確保したものの、純利益は11億6,300万ユーロとなり、前年の25億4,100万ユーロから半減した。
　スイス・ポストの2011年通期のグループ全体の利益は0.7％減の9億400万スイス・フラン、営業収入は1.6％減の86億スイス・フランだった。通信事業部門の営業利益は17.7％減の1億2,100万スイス・フラン、物流事業部門の営業利益は1億5,100万スイス・フランだった。
（ラ・ポスト、ドイツポスト、スイス・ポスト プレス・リリース等）

（ひと言）
　ラ・ポストの2011年の業績は、初の10億ユーロ台の政府補助に支えられる一方で、ギリシャ国債を保有するポスト銀行（La Banque Postale）が2億4,100万ユーロの債権を放棄したことによる影響を受けた。
　ドイツポストは子会社ポストバンクをドイツ銀行に売却したことの反動が大きく、この影響を除くと50.6％の増益となる。
　スイス・ポストの2011年通期は収入・利益ともに微減であったが、リテール銀行業部門の営業利益は、前年の5億7,100万スイス・フランから5億9,100万スイス・フランに増加した。