2014.07.02
【EU】返品サービスの重要性を高めるEU消費者権利指令が発効
EUでは6月13日に新しい消費者権利指令（EU Directive on Consumer Rights）が発効し、ネット通販利用者は2週間の「クーリングオフ」期間内であれば注文を取り消せるようになる。
EU域内の消費者が返品できる期間は、（商品受け取り後）7日間から、新指令発効後は14日間に延長。
小売業者は注文取消後14日以内に返金しなければならず、その際には注文時に支払われた送料もすべて返金しなければならない。一方、消費者には、この14日間に注文品を返品することが義務づけられる。
EU消費者権利指令の新規則は、小売業者に返品の方式を統一するよう求めている。
（EU 2014年6月5日等）
（ひと言）
同規則は電子商取引を含む通信販売のほか、イーベイなどのオークションサイトにも適用される。しかし、チケットやホテルの予約、牛乳販売店やスーパーマーケットの食品・飲料定期販売などには適用されない。
また、新規則は通信販売業者に対し、あらゆる追加料金を含むサービス生産コスト総額を消費者に（購入前に）明示するよう求めてもいる。
小売業者が返品の権利について消費者に適正な通知を行わなかった場合、消費者には1年間の返品可能期間が与えられる。また、小売業者が返品送料を消費者に負担させることを希望していても、その旨を事前に消費者に明示しなかった場合、当該業者は返品送料を負担しなければならない。