2013.12.27
【EU】欧州委員会、単一小包配達市場の実現に向けた「工程表」を発表
欧州委員会は、単一小包配達市場の完成に向けた「工程表」を示し、小包配達会社に今後18か月をかけて域内の消費者向け国際配達サービスを改善するよう指示した。
今後18か月間に小包配達会社がとるべき一連の対策を示したこの工程表は、EU域内の電子商取引を拡大し、電子商取引業者と消費者が「手ごろな価格で高品質な」小包配達サービスを利用できるようにすることをめざす。
正式には「通達（communication）」と呼ばれるこの工程表は、同委員会が達成をめざす3つの主要目標 ― 「透明性向上と情報強化」「配達手段の利用しやすさ・品質・価格妥当性の向上」「消費者苦情処理・損害賠償方法の改善」 ― を掲げた上で、さまざまな利害関係者が目標達成に向けて取り組むべき具体的課題・役割を示している。
（European Commision 2013年12月16日等）
（ひと言）
この工程表は、昨年の単一小包配達市場に関するグリーンペーパーの発表と、その後の利害関係者との協議とを経て作られた。欧州委員会によれば、配達・返品に関する問題（特に配達のスピード・品質・信頼性・費用などの問題）は、ネット通販の利用者・事業者にとって最大の懸念事項の1つだという。
同委員会は「専門の協議会やワークショップを通じて、この協力的取り組みを促進し、取り組みの進捗状況を注意深く監視していく。また、18か月後に進捗状況を評価し、追加的な施策が必要かどうかを検討する」と述べている。