2012.06.01
【世界】UPUとICAO、リチウム電池国際輸送の新規定で合意
万国郵便連合 (UPU) と国際民間航空機構 (ICAO) は、リチウム電池を含む郵便小包の航空郵送禁止を2013年に解除することで合意した。
リチウム電池は国連が危険物に指定し、現在、国際的に空輸が禁止されているが、UPUとICAOは、リチウム電池を含む郵便物でも「適切に梱包された」ものであれば空輸を認めるため、それぞれの取扱い指示をすり合わせる作業を続けていた。
UPUによると、2013年1月1日より新規定導入を希望する郵便機関は、それぞれの国の民間航空局と連携して職員のトレーニングを行うことが義務付けられる。
（UPU 2012年5月23日等）
（ひと言）
リチウム電池は、コンピュータ、携帯電話などの充電式電池として広く利用されており、軍事機器、電気自動車、航空宇宙機器でも多用されるようになっているが、落下、破損、ショートした場合には大量の熱を出し、火災につながる危険がある。2010年にドバイで起きたUPS機墜落もその原因はリチウム電池とされている。
今回合意された新規定では、機器に装着した状態であることを条件に、4基のリチウムセルあるいは2個のリチウム電池を国際郵便物として発送することが認められる。