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物流ワールドニュース

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海外主要国及び国際機関等における物流・郵便事業に関する最新の情報を定期的にホームページに掲載していきます。

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2013.05.29

  • 欧州

【欧州】欧州郵便事業体の2013年第1四半期(1月~3月)状況

 ポストNL:当期純損益が前年同期の黒字(6億3,300万ユーロ)から4億1,000万ユーロの赤字に転落。主な原因は、TNTエクスプレスの身売り計画が破談になったことで、同社の株式29%を保有するポストNLが4億4,000万ユーロの損失を被ったことにある。TNTエクスプレスの株価下落による影響を除いた第1四半期の利益は、前年同期比48%減の3,200万ユーロだった。

 ドイツポストDHL:第1四半期の売上高が前年同期比0.6%増の134億4,400万ユーロ、税・利払い前利益(EBIT)が2.9%増の7億1,100万ユーロとなった。特に物流部門が世界景気低迷のあおりを受け、収益の伸びが鈍化した。純利益は5.9%減の4億9,800万ユーロに減少。前年同期にはポストバンク売却に伴う特別収入があったため、この要因を除くと45%の増益になる。

 ポストノルド:第1四半期の収入は、最近の物流事業買収の効果でほぼ前年並み。しかし、利益は11%減少した。第1四半期の売上高は、前年同期比1.6%減の98億スウェーデン・クローナ(11億4,000万ユーロ)。純利益は、前年同期の2億800万スウェーデン・クローナ(2,410万ユーロ)から1億8,500万スウェーデン・クローナ(2,140万ユーロ)に減少した。不振の大きな原因は、インターネットなど電子通信の利用者の割合が大きいデンマークで郵便物数が急減したこと。スウェーデンの郵便事業は、経営合理化策などのおかげで、実質的に営業利益を改善した。

 スイス・ポスト:第1四半期は減収となったものの、営業利益は安定的に推移した。この期間の収入は3.1%減の21億6,000万スイス・フラン(17億ユーロ)にとどまったが、営業利益はコスト管理の効果で1.1%増の2億7,200万スイス・フラン(2億1,800万ユーロ)となった。当期法人税が前年同期の200万スイス・フランから3,800万スイス・フランに増えたことも、純利益を圧迫する要因になった。第1四半期には、年金基金再編に伴い1億2,300万スイス・フランの人件費がかかったことも影響した。

 ノルウェー・ポスト:非経常項目・評価損差引前営業利益(EBIT)は前年同期比46%減の1億4,600万ノルウェー・クローネ(1,920万ユーロ)、収入は同1.2%減の57億3,000万ノルウェー・クローネ(7億5,200万ユーロ)だった。今期、大幅減益となった主な理由として、同社は、収入の低迷とイースターが第1四半期に当たったこととを挙げている。

 イテラ:第一四半期の純売上高は前年同期比2.2%増の4億9,600万ユーロだった。増収の要因は、VRトランスポイント(VR Transpoint)の物流事業をイテラ・ロジスティクス(Itella Logistics)に統合したことなどだった。今期、グループ全体の営業利益は前年同期の半分近くにまで減った。その原因は、イテラ・メール・コミュニケーションズの書状・雑誌取扱数が減少したことと、物流市場の競争激化だった。
(各国HP 2013年5月等)