NVIDIAは7月15日、フィジカルAI開発プラットフォーム「Cosmos」の最新のエッジ向け世界モデル「Cosmos 3 Edge」を発表した。世界モデルは、現実世界の物理法則や環境変化を大量の観測データから学習し、未来の状態や行動結果を予測・シミュレーションするAIモデルであり、フィジカルAIを実現する中核技術と位置付けられている。
同社は今回の発表を機に、日本でのフィジカルAI事業を本格化する方針を打ち出した。7月15日から17日に来日したジェンスン・フアンCEOは、メカトロニクスや製造業で世界をリードする日本には「次の産業革命」をけん引する潜在力があると強調し、日本企業との大規模な連携を相次いで発表した。 その柱の一つとなるのが、AI開発企業ノエトラとの協業である。NVIDIAは、日本企業44社が共同出資するノエトラと、フィジカルAI向けの国家規模AIインフラ「NVIDIA Vera Rubin AIファクトリ」を国内に構築する。同AIファクトリは、次世代CPU「NVIDIA Vera」を1万3,750基以上、GPU「NVIDIA Rubin」を2万7,500基以上備える超大規模AI計算基盤で、経済産業省の「AIロボット・フィジカルAIを見据えたマルチモーダル基盤モデル開発事業(通称:FRONTiaプロジェクト)」に計算資源を提供する。また、ファナック、川崎重工業、安川電機、富士通、日立製作所、NEC、ソフトバンク、ソニーグループ、クボタ、本田技術研究所など22社は、オープンな世界モデルの開発を進める「Cosmos Coalition」への参加を表明した。参加企業は、Cosmosのオープンモデルやデータセット、開発ツールなどを活用しながら、フィジカルAI向けアプリケーションや世界モデルの開発を進める。
この中でも注目されるのが、富士通、ファナック、安川電機、川崎重工業の4社による協業である。4社は、業務指示に応じて複数のロボットやシステムを協調制御する空間制御OSの共同開発を開始する。NVIDIAのフィジカルAIソフトウェアスタックを活用しながら、製造業をはじめとする幅広い産業分野でフィジカルAIの社会実装を加速させることを目指す。
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