2025.10.07
【オーストラリア】政府、移動体通信をユニバーサルサービス化する制度の導入に着手
オーストラリア政府は9月18日、「ユニバーサル屋外モバイル義務(Universal Outdoor Mobile Obligation:UOMO)」に関する法案草案を公表した。UOMOは、全国において「空が見える場所であればほぼすべての地点」において、屋外でのモバイル音声通話およびSMSの利用を可能とすることを目的とした制度である。これに伴い、通信事業者には、合理的手段を講じて広範囲にわたり基本的な移動体通信サービスを提供する責務が課される。本制度の実施により、全国の移動体通信のカバレッジは500万平方キロメートルを超える規模に拡大する見通しであり、遠隔地域や地方部における通信アクセスの改善が期待されている。通信事業者は、既存の移動体通信網に加え、新技術であるダイレクト・トゥ・デバイス(D2D)通信を併用することにより、サービス提供範囲を拡充する計画である。 なお、政府は本草案に関する意見を10月19日まで受け付けている。