2025.07.31
【EU】欧州委員会、ネット上の未成年者保護ガイドラインを提示
欧州委員会は2025年7月14日、「デジタルサービス法(DSA)」に準拠したネット上の未成年者保護ガイドラインを提示した。このガイドラインには、未成年のプライバシー保護とセキュリティ維持のための一連の勧告が記載されているが、特に以下が強調されている。
・依存行為への誘因となるオンラインメッセージ(「自動再生」「既読通知」等)の制限
・サイバーいじめ目的のメッセージ等の防止のため、同意なしのアクセスをブロックできる機能の設定
・不快なコンテンツに対し、拒否の意思表示をすれば「お勧め画面」からシャットアウトできる機能の設定
・未成年のプライベートアカウントを非公開ベースにし、「友達」リスト外からのアクセスを制限
欧州委員会は同時に、成人向けコンテンツサービス提供者に対し、未成年のアクセス防止に関する、閲覧者が18歳に達しているかを確認する手段についての基本計画を提示した。EU政府は、閲覧者が18歳に達しているかを確認するアプリの開発を進めており、6月にはユーザ試験も開始されている。類似のアプリ開発はデンマーク、ギリシャ、スペイン、フランス及びイタリアでも進められており、委員会はこれらの国々、オンラインプラットフォーマー及びユーザと協力して各国でカスタマイズ可能かつ無料で利用できる製品の提供を目指している。課題はプライバシー保護で、当該のコンテンツにアクセスしたユーザの18歳未満/以上という以外の個人情報やそれまでのアクセス記録を非公開にする機能の設定であるという。