北京市はこのほど、世界的な影響力を持つ6Gイノベーション拠点の構築を目指し、北京市経済技術開発区(通称:亦庄)における「6G SPACES新質エコ・コミュニティ」の建設を正式にスタートさせた。亦庄新城全域を実証フィールドとし、技術開発・中間試験サービス・実証シナリオの公開・政策支援・資金支援・イベント開催の六位一体による6G産業エコシステムを形成。6Gに特化した支援政策を策定し、技術開発、チップや高性能部品、基地局とコアネットワーク装置、衛星通信機器、通信計測機器、第三者サービスプラットフォームなど、6G産業チェーンの中核領域への重点投資が進められる。コミュニティでは、全産業チェーンにわたる優良企業を集積し、2030年までに優良企業100社以上の育成、コア技術50項目以上の突破、6G先導的事例30件の創出、総額500億元(約1兆188億円)規模の6G産業形成を目標としている。
また、同区は国家および北京市の重点研究開発課題を担うプロジェクトに対して最大3,000万元の技術資金プール支援を提供するほか、「テスト券」制度やファーストオーダーへの報奨制度を通じてモデル実証シーンの迅速な構築と技術商用化を後押しする。さらに、北京市経済・情報化局の主導の下、大学・研究機関・通信事業者・ハイテク企業と連携し、「北京6Gラボ産業パートナーシップ」を始動。中国移動・中国電信・中国聯通の三大通信事業者をはじめ、ZTE、銀河航天などが参加し、清華大学、北京郵電大学などの学術機関とも連携しながら、6Gセマンティック通信、通信・センシング・AI融合技術、空・地・宇宙一体型通信などの次世代中核技術の研究が進められる。
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