2025.07.24
【オーストラリア】校内でのディープフェイク被害急増を受け、学校の通報体制を強化へ
ネット安全(eSafety)コミッショナーは6月27日、AIを使ったnudifyアプリによるディープフェイク被害が学校内で深刻化しているとして、緊急に当局への報告を行うよう学校へ要請した。nudifyアプリは、AIで服を脱がせたような画像を短時間で生成でき、いじめや性的脅迫、児童間での共有や売買にも悪用されている。過去18か月間のディープフェイク被害報告件数は、過去7年間の合計を2倍以上上回り、被害者の多くが女性だった。eSafetyは、各州の児童保護法令に基づく義務報告遵守を求める書簡を教育大臣宛に送り、未成年被害が確認された場合は警察通報を強く推奨する「学校向けツールキット」も公開した。さらにアプリ開発者やプラットフォーム事業者に対しては、違反1件あたり最大4,950万AUD(約46億7,500万円)の罰金が科される可能性を通知。削除支援や加害者への是正措置、教材提供も行うとした。