ボーダフォン・グループ(以下、ボーダフォン)とCKハチソン・ホールディングスの完全子会社であるCKハチソン・グループ・テレコム・ホールディングス(以下、CKHGT)は、ボーダフォンUKとスリーUKの合併が2025年5月31日に完了したと発表した。合併後の新会社は「ボーダフォン・スリー(Vodafone Three)」と命名され、ボーダフォンが51%、CKHGTが49%を保有する。BT/EE、ヴァージンメディアO2を超え、英国最大規模のMNOとなる。ボーダフォンはボーダフォン・スリーを財務諸表に完全連結し、最高経営責任者(CEO)には現在ボーダフォンUKを率いるマックス・テイラー氏が就任する。スリーUKのダレン・パーキンス氏が最高財務責任者(CFO)に任命された。
ボーダフォン・スリーは、今後10年間で110億ポンド(約2兆1,230億円)を投資し、「欧州で最も先進的な5Gネットワークの一つ」と主張するものを構築し、5Gスタンドアロン(SA)技術を2034年までに英国の隅々まで導入する。また、6か月以内に約2,700万人のMNOユーザが互いのネットワークを自動的に使用するようにするとしている。最初の1年間では資本支出(Capex)に13億ポンドを投資しネットワーク展開を加速する。統合後の事業は、取引完了後5年目までに年間7億ポンドのコストと資本支出のシナジー効果を実現し、取引は2029会計年度以降にボーダフォンの調整後フリーキャッシュフローに増益効果をもたらすと見込まれる。ボーダフォンの会計方針への完全な整合化は進行中で、プロフォーマ財務諸表は適宜開示される。ボーダフォンはCKHGTから残りの株式を買い取るオプションを有しており、これによりボーダフォン・スリーはボーダフォンに社名変更される可能性が高い。
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