2025.03.07
【オーストラリア】政府、国土全域で屋外の基本的な移動体通信サービス提供を義務付ける方針を発表
オーストラリア政府は2月25日、移動体通信事業者に対し、国土全域で屋外の基本的な移動体通信サービスの提供を義務付ける政策を発表した。これは世界初の取り組みとなる。この施策は「ユニバーサル屋外モバイル義務(Universal Outdoor Mobile Obligation:UOMO)」と称され、移動体通信事業者はオーストラリアのほぼ全域で移動通話およびSMSの提供が義務付けられる。UOMOは、低軌道(LEO)衛星と「Direct to Device(D2D)」技術を活用することを前提としており、これにより最大500万平方kmの新たな屋外モバイル通信エリアが確保される。また、地方部の道路約3万7,000kmにわたり、通信環境が改善される見込みである。政府は2025年内の法制化に向けた協議を開始し、関連法案を提出する予定である。目標の達成は2027年末を見込む。また、モバイルデータ通信の提供については、技術開発の進展や通信容量の状況を踏まえ、今後の検討課題とする方針である。