2024.09.18
【ブラジル】連邦最高裁、Xにサービス停止を命令
連邦最高裁のアレクサンドレ・デ・モラエス判事は8月28日、X(旧ツイッター)に対しブラジルでの新たな法的代理人を任命するよう通告したが、Xがこれに応じなかったため、30日に同国でのXのサービス停止を命じた。連邦最高裁判事団も同命令を全会一致で支持した。停止命令は、Xが法定代理人を任命し、罰金を支払い、コンテンツモデレーションを含む全ての裁判所命令を守るまで維持される。モラエス判事は偽情報を拡散したと見られる数十のアカウントを削除するようXに命じていたが、Xを所有するイーロン・マスク氏がこれを拒否したため、今年4月より双方の対立が続いていた。Xは連邦最高裁の要求に応じるつもりはないとの声明を発表している。
モラエス判事は今回、VPN等を通じてXを使用する個人や企業に罰金を科すことも決定した。CNBCによれば、ブラジルではほとんどのユーザが8月31日よりXにアクセスできなくなっており、一部のユーザは他のSNSへの移行を始めている。また、同判事はアプリストアやモバイルOSを提供するアップルやグーグルのほか、ISPに対してもXをブロックするよう指示。マスク氏の衛星通信事業であるスターリンクも指示に従っているが、連邦最高裁がXから罰金を徴収するためにスターリンクのブラジルでの金融資産を凍結していることについては異議申立を行う予定である。