第4のモバイルキャリア参入を目指していたStage Xの周波数割当対象法人選定取り消し処分が7月31日に最終確定した。Stage Xは、MVNOのStage 5が中心のコンソーシアム。既存モバイルキャリア3社(SKテレコム、KT、LG U+)が使いこなせずに免許条件不履行として回収された28GHz帯を、今年初めの周波数オークションで落札したStage Xだが、資本金や株主構成等の問題から財務能力が問題視されていた。そのため、科学技術情報通信部が6月半ばに周波数割当ての取り消し処分予定を事前に通告するといった異例の展開になっていた。以降、7月中の行政手続法による聴聞等のプロセスを経て、Stage Xが電波法等で定める必要事項を満たさず、誓約書違反であり選定取り消しが適正という意見書が科学技術情報通信部に提出され、今回の最終決定に至った。Stage Xが納付した周波数割当対価約430億ウォン(約47億円)はすべて返還される。
韓国ではこれまで8回にわたり第4のモバイルキャリア参入の試みが行われてきたが、毎回候補者の財務能力に難ありとして新規参入計画がとん挫している。今回は特に、周波数オークションの落札事業者が後になって不適格として処分された格好であり、オークションの事前に審査が無かったことが大きな制度的不備であったという教訓となった。科学技術情報通信部は今回のケースを契機に制度的不備を見直して、周波数割当制度改善と今後の通信政策方向を総合的に議論するため、有識者研究会を運営する。
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