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2024.06.27

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【韓国】第4のモバイルキャリア参入促進策、八度目のとん挫

科学技術情報通信部が、今年初めに28GHz帯を落札して来年上半期中の5Gサービス開始を目指していた新規参入事業者Stage Xに対し、周波数割当対象法人選定取り消しの手続きに入ることを6月14日に発表した。周波数割当ての必須要件であった、5月7日の期日までの払込資本金不足と、株主構成も申請と異なることが、割当対象法人選定取り消し理由に当たると判断された。

Stage Xが周波数割当申請書に書いた資本金額は2,050億ウォン(約225億円)であったが、6月13日基準の資本金はわずか1億ウォンとされている。さらに、期日までに主要株主6社が資本金を払い込む必要があったが、一部払い込みをした株主はStage 5 1社だけであった。科学技術情報通信部はStage Xの資金調達計画を信頼できないと判断。「周波数割当告示」第12条第3項では割当対象法人が必須要件を不履行の場合は選定を取り消すことができると規定している。今後は行政手続法による聴聞を経て7月前半には選定取り消しが最終決定される見通し。Stage Xは科学技術情報通信部の決定を「遺憾」として事実関係等を分析して対応するとしているが、覆すのはかなり難しいと見られている。

この20年来、韓国移動通信市場は3社の競争体制だが、競争促進策として2010年以降の第4のキャリア参入の試みが行われてきた。今回のとん挫で第4のキャリア参入は連続8回不発という記録を更新中。いずれも参入候補事業者の財務体質に問題ありと判断されてきた。科学技術情報通信部は、総合的な研究チームを立ち上げ、周波数オークション制度を含めて多様な根本的問題と制度改善方法を議論するとしている。一方で、人口5,000万人ですでに飽和状態となっている移動通信市場に第4のキャリアを無理に参入させる政策に対する批判も根強い。

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