2023.11.17
【EU】日EUハイレベル経済対話、日EU間の越境データ流通共通ルールで大筋合意
欧州連合(EU)と日本は、10月28日、大阪において実施された日EUハイレベル経済対話(HLED)において、日EU間の越境データ流通に関する共通ルール「データの自由な流通に関する規定」に大筋合意した。批准後、合意された条項は「日EU経済連携協定(EPA)」に組み込まれる。本規定は、デジタル貿易に関する共通アプローチの基盤となり、デジタル保護主義や根拠のない制約に対して強いメッセージを送るものとなっている。今回の合意は、金融、交通、機械からeコマースまで幅広いセクターの企業に利益をもたらすものであり、合意の中でも特に、欧州と日本双方のビジネスに不必要な負担を課すコストの高いデータローカライゼーション要件の撤廃は、企業がデータを現地で物理的に保管する必要性がなくなる点で重要となっている。今後、韓国やシンガポールとも同様の交渉が予定されている。