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ICTワールドニュース

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2023.09.15

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  • 英国

【英国】政府、11月に世界初のAI安全サミット開催


   英国政府は、11月1日と2日に、人工知能(AI)の安全性に関する世界で初めての首脳会議(サミット)を開催する。同AI安全サミットは、最先端の人工知能(フロンティアAI)の開発状況を踏まえたうえで、迅速な国家的・国際的なアクションを促すために、主要国、主要技術団体、学界、市民社会が一堂に会して開催される。同サミットでは、例えば、バイオセキュリティを損なう情報の拡散といった、AIシステムが生み出すリスクに焦点を当てる。また、人命救助のための医療技術や安全な輸送手段等、公共目的や国民生活向上を目的とする、安全なAIの利用に焦点を当てる。
   
   英国政府は、同サミットの議論の枠組のなかで、フロンティアAIを安全なものにし、現在そして将来にわたって世界中の国や市民が恩恵を享受するうえで達成すべき目標として、以下の五つを提示した。
1)フロンティアAIがもたらすリスクと対策の必要性についての共有理解
2)フロンティアAIの安全性に関する国際協力プロセスの前進(国内及び国際的枠組を支援するための最善策の特定を含む)
3)フロンティアAIの安全性を高めるために個々の組織が取るべき適切な措置
4)モデル能力の評価や、ガバナンスを支援するための新たな標準の開発等、AIの安全性に関する研究における協力分野の特定
5)AIの安全な開発を確保して、世界的なAIの良い利用を促すための事例

   AIの投資、展開、能力の加速は、生産性と公益において莫大な機会をもたらし、今後10年間で最大7兆米ドル(約1,030兆円)の成長と、創薬における大幅なスピードアップが見込まれている。しかし、適切な防護柵がなければ、国境を無視した形で重大なリスクをもたらし、リスク対応の必要性はますます高まることとなる。同サミットでは、国連、経済協力開発機構(OECD)、人工知能に関するグローバル・パートナーシップ(GPAI)、欧州評議会、G7、G20、標準開発組織等が進めるイニシアティブに基づき、フロンティアAIによるリスクに対処するための実践的なステップに関して合意を形成する。具体的には、フロンティアAI組織におけるリスク軽減措置の運用方法、安全なフロンティアAIを支援するための国際協力、長期的な行動のためのロードマップ等の内容が含まれる。

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