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ICTワールドニュース

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研究員が日々収集・作成する情報の中から、現在日本での関心度が高いと考えられる、米・欧・アジアをはじめとした世界の主要なICT関連ニュースをセレクトして定期的にホームページに掲載していきます。

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2023.08.03

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  • 米国

【米国】安全でセキュアな信頼できるAI確保に向け主要7社と合意

大統領府は7月21日、人工知能(AI)の安全性やセキュリティ、信頼性を確保する自
主的な取組みにAIを開発する主要企業7社が合意したことを発表した。この中には、AI
普及に伴う偽情報やその他のリスクに対処するため、AI生成コンテンツを識別できる透か
しシステムを開発するなどの安全策を導入することも含まれる。

今回、AIの安全性を確保する自主的な取組みに同意したのは、もっぱら自主的なもので
あるが、アマゾン、アンスロピック、グーグル、インフレクション、メタ、オープンAI
の7社で、安全策には、一般公開前にAIシステムのセキュリティと機能をテストする、
プロプライエタリでリリース前のモデルのウェイトを保護するためにサイバーセキュリテ
ィとインサイダーの脅威に対する保護策に投資する、AIシステムの脆弱性に対する外部監
査を促進する等が含まれている。また、一般からの信頼性を勝ち取るため、企業は、AI
生成コンテンツを判別するため、電子透かしのような技術的メカニズムの開発も約束して
おり、透かしはプラットフォームに埋め込まれ、AIが作成したコンテンツはどのシステム
が作成したものかまで識別できるようになるという。安全でセキュアな信頼できるAI確
保に向けた自主的なコミットメントの主な内容は次のとおり。

*安全:AIシステムを一般に提供する前に同製品が安全であることを確保
するため、外部試験や、生物学上、サイバーセキュリティ、社会リスクへの
影響評価とその結果の公表を含む、安全措置を講じる
*セキュリティ:セキュリティを第一に考えてシステムを構築する義務を負い、
サイバーや内部関係者からの脅威に対応するために安全措置を講じ、誤用を
予防するためのベストプラクティス及び標準を共有する
*信頼:一般のために正しいことをし、その信頼を得る義務を負い、そのため
には、音声や映像コンテンツがオリジナルの形式であるか、AIによって
改変又は生成されたものであるかを簡単に判別できるようにすることで、
テクノロジーが偏見や差別を助長しないようにすること、プライバシー保護
を強化すること、子供たちを害から守ることを確保するとともに、AIを
使用して、がんから気候変動まで、社会の最大の課題に対処し、その利益が
完全に実現されるようにAIのリスクを管理する。

また、国内でこの課題を進めるにあたり、政府は、同盟国やパートナーと協力し、AI
の開発と利用を管理するための強力な国際的枠組みを確立するとしており、既に、オース
トラリア、ブラジル、カナダ、チリ、フランス、ドイツ、インド、イスラエル、イタリア、
日本、ケニア、メキシコ、オランダ、ニュージーランド、ナイジェリア、フィリピン、シ
ンガポール、韓国、アラブ首長国連邦(UAE)、英国と自主的なコミットメントについて
協議している。

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