経済・気候保護省（BMWK）は、7月6日、連邦議会が競争法（GWB）の第11次改正案を可決したと報告した。草案を提出した4月5日の同省と法務省の共同会見では、今回の改正を、前回の改正である「GWBデジタル化法と並んで、第11次GWB改正はここ数十年で最大の競争法改正である」と表明していた。今回の改正で、今後、カルテル庁（Bundeskartellamt）は、産業集中を阻止し、市場参入を促進し、極端な場合は企業分割命令を出せるようになる。これらの介入手段により、競合他社、新興企業、中小企業にとっては事業機会が強化される。また、市場において競争が激化し、価格が下がり、技術革新が進むことになれば、消費者にもメリットがある。主な改正点は以下の三項目である。
① これまでは、分野別調査は同庁による報告で終わっていたが、今後は、特定された市場の混乱に対処するために、英国競争局（CMA）のように同庁が分割命令を含む是正措置をとることもできる。
② これまでは、条件が厳しかったため利用されなかったが、改正法により、GWB違反の結果生じる利益の同庁による剥奪がより容易になった。
③ デジタル市場法（DMA）の施行において、ドイツ連邦裁判所が欧州委員会を支援するための法的基盤を構築するものである。さらに、デジタル市場法の執行が容易になる。
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