保健福祉省国家医療IT調整室（Office of the National Coordinator for Health Information Technology：ONC）は、6月20日、電子医療記録システムにおける人工知能（AI）利用に「品質表示」を義務付ける規制提案について、医療業界から提出された意見を公表した。ONCが意見を募集していた規則案では、AIやアルゴリズムのような予測ツールを利用する電子医療記録システムに対し、その技術がどのように機能するかや利用するデータについての情報をユーザに提供することを義務付けるもので、ONCが監督している認定プログラムに追加されることになっている。医療ITを認定するプログラムへの参加は任意だが、メディケア・メディケイド・サービスセンターの特定の支払いプログラムに参加する病院や医師は、認定されたシステムを使用することが義務付けられている。FedScoopによれば、ONCは、早ければ2023年後半にも正式な規則を出したい構えで、その方針はバイデン政権下で規制当局がどのようにAIを規制しようと考えているかを示唆するものといえる。一部の医療専門家や医療IT企業、関係団体からは、規制が不十分、遵守することが困難だという両側面から反発する声も出ているが、パブリックコメントでは、この新しいアプローチに医療業界の様々なステークホルダーから支持する意見も提出されている。ONCは今後、寄せられたコメントを検討した上で規則の最終化に取り組んでいく予定。
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