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ICTワールドニュース

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研究員が日々収集・作成する情報の中から、現在日本での関心度が高いと考えられる、米・欧・アジアをはじめとした世界の主要なICT関連ニュースをセレクトして定期的にホームページに掲載していきます。

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2023.07.13

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【EU】EU理事会と欧州議会、データ法案に暫定合意

EU理事会と欧州議会は、6月27日、データ法案の暫定合意に達した。データ法案は、データから生まれる価値の配分の公正性を確保することで競争を促進し、データ駆動型のイノベーションへの機会を広げ、データへのアクセスを全ての人に可能とする。本法案は、今後、欧州理事会と欧州議会の承認の後、法令用語の精査・修正を経て採択の運びとなる。
暫定合意の主な内容は次のとおり。

*法案の対象の明確化:対象を明確化し、スマートホーム機器からスマート産業機械を含むコネクテッドデバイスのユーザが、機器・機械の使用から生成されるデータへのアクセスすることを可能とする。また、IoT機器から生成されるデータについては、製品そのものではなく、IoT機器から収集されたデータの機能性に着目した規定へと変更する。
*データ収集、補償及び紛争解決:不当な契約条件の禁止、データを利用可能にすることに対する企業への合理的な補償及び紛争解決メカニズムに係る規定を追加する。
*企業秘密:データ保有者の悪質な行為に対する保護措置を含む企業秘密及び知的財産権の適切な水準の保護を確保する。
*緊急時の公共セクターによる民間セクターが保有するデータへのアクセス:欧州委員会、欧州中央銀行及び連合組織体に対して、特に洪水や山火事などの緊急事態における例外的に必要な場合や、公共の利益に沿った任務を遂行する場合において、民間セクターが保有するデータへのアクセス及び使用を認める。
*顧客への利益:顧客は異なるデータ処理サービス事業者(クラウド事業者)を効果的に切り替えることが可能となり、違法なデータ移転に対する追加的なセーフガードも設けられる。
*既存の法令との相互作用:データ法と、データガバナンス法やGDPR等の既存の分野横断及び特定分野の法令との相互関係を明確にする。