仏国立個人情報保護機関（CNIL）は、2023年5月16日、AI開発と個人情報保護の関係に関する数年間の調査活動をまとめ、特に生成AIへの対応策として以下の四項目を柱とするアクションプランを発表した。
・AIのシステムとそれが個人の生活に及ぼす影響を把握
生成AIが扱うデータは出所の明らかなものであるべきこと、個人情報が拡散する可能性について考慮すること、差別を助長する内容があってはならないこと、AIシステムのセキュリティ対応をチェックすること等を消費者に周知
・個人データ保護と両立するAI開発の枠組みを整理
生成AIを利用したデータ共有と再利用に関するガイドライン作成に関するパブリック・コンサルテーションを実施、倫理的観点からAIによる科学研究データベース等の作成に際してのデータ選択や精度の基準、保存期間等を設定
・国内及びEU内のAIエコシステムの中心となる団体と協力
2022年から医療、教育現場でのAI活用に関して続けている協議を継続するとともに、公的機関でのAI利用プロジェクトの公募、「拡張」ビデオ監視システム実験の支援、「EU一般データ保護規則」との両立に配慮したイノベーションプロジェクトの表彰等を実施
・AIシステムを人権擁護に使用
官民双方の「拡張」ビデオ監視システムによる犯罪予防、社会保障サービス利用等に関する不正の摘発、CNILに寄せられる苦情への回答等にAI機能を活用
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