通信大手T-モバイルは8月25日、宇宙開発企業スペースXと提携することを発表した。T-モバイルが保有する中域周波数帯とスペースXの衛星通信サービス「スターリンク」を組み合わせることで、宇宙から地上の携帯電話に直接インターネット接続を提供する。衛星がソフトウェアによって仮想の地上基地局として動作する仕組みだ。ただし、現行のスターリンクは通信にパラボラアンテナ付端末が必要で携帯電話に届くほどの信号強度がないため、より強力なフェーズドアレイアンテナを搭載する第2世代スターリンク衛星を完成させることが前提となる。両社は2023年末までに一部市場でサービスを試験提供する見通し。当初は通話やテキストメッセージ送受信に必要な2~4 Mbps程度のインターネット接続サービスとなる。
なお、衛星と地上の携帯電話を直接接続するサービスは、米ベンチャー企業のリンク・グローバルやASTスペース・モバイルも計画中。リンク・グローバルは既に衛星を打ち上げ、通常の携帯電話を使った衛星インターネットサービスのデモを成功させている。
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