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ICTワールドニュース

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2022.06.14

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  • 米国

【米国】オークリッジ国立研「フロンティア」、世界最速のスパコンに

エネルギー省は2018年、最大18億ドルの総費用をかけエクサスケール・スーパーコンピュータ(1秒間に100京回の浮動小数点演算が可能なスーパーコンピュータ)3機種を構築する計画を発表した。それから4年、同省傘下のオークリッジ国立研究所は5月30日、初のエクサスケール・スーパーコンピュータ「フロンティア」が稼働したことを発表した。フロンティアは、年2回のスーパーコンピュータランキング「Top500」で史上初のスコアを提出し1位を獲得、エクサスケールの壁を突破した最初のシステムとなった。

米国は長らくスーパーコンピュータ開発を牽引してきたが、近年は中国が台頭しており、2016~2018年には中国製システムが首位を飾った。今回のランキングでも、中国からランクインしたシステム数は173と米国の126を上回っている。日本は米中に比べると規模は小さいものの依然として有力な競争相手で、2020年には「富岳」が、オークリッジ国立研究所のIBM製システムを退けて、首位の座に就いた。今回、フロンティアが富岳の2倍以上の速度を記録したことで、米国は首位を奪還した。

ただし、一部専門家によれば、中国は1年以上前からエクサスケール・コンピュータ2機種を運用しているものの、Top500にテスト結果を提出していないため、フロンティアが中国のシステムに負けている可能性も否定できない。中国がテスト結果を提出しない背景には、米中間の緊張の高まりがあると考えられる。

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