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ICTワールドニュース

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2021.11.04

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  • 英国

【英国】デジタルカタパルト、電力・ガスの送電ネットワークに5Gを導入する機会を評価するプロジェクトを実施

英国の大学や企業と共同でデジタル技術を応用研究、実用化に結び付ける目的で設立された「デジタルカタパルト」は、10月21日、英送電及びガス供給事業者のナショナル・グリッドと提携し、電力・ガスの送電ネットワークに5Gを導入する機会を評価する「5G Art of the Possible」プロジェクトを実施していることを明らかにした。同プロジェクトは、英国のエネルギーネットワークにおける初の5G技術・経済的な実現可能性調査であり、英国のネットゼロの目標をサポートできるよう、5Gの可能性を調査することを目的としている。これらには、デジタル画像の検査、高価値資産の状態や健全性のモニタリングから、ナショナル・グリッドのネットワーク上の運用スタッフの接続性向上やアプリケーションの提供によるフィールドフォースの実現まで、多岐に渡る。

Ofgemのネットワーク・イノベーション・アローワンス基金を利用した25.5万ポンド(約4,002万円)の同プロジェクトは、National Grid Electricity Transmission(NGET)、National Grid Gas Transmission(NGGT)、デジタルカタパルトが共同で実施する。プロジェクトは、4段階に分かれ現在及び将来の無線ネットワークの能力を評価し、これらの技術をエネルギーネットワークにどのように適用できるか、ネットゼロを達成するための重要な要素であるエネルギーネットワークのデジタル化を支援するための知見を得る。

フェーズ1では、5Gネットワークが提供する機能と機会を理解し、現在及び将来の機能と、エネルギーネットワークで検討可能な展開モデルを探す。また、サイバーリスクと利用可能なセキュリティ機能の評価も行う。

フェーズ2では、拡張されたユースケースに焦点を当て、ビジネスニーズを5Gが提供する機能にどのようにマッピングできるか、展開モデルを検討する。

フェーズ3では、どのようなシナリオで5G技術を導入すれば、エネルギーネットワークと消費者に最も大きな利益をもたらすことができるかを検討する。評価では、性能、サイバーセキュリティ、技術的実現性、リスク、経済的実現性を検討する。

フェーズ4では、調査結果を分析し、高得点のアプリケーションに続いて、これらを技術的ソリューションに発展させる。これには、技術仕様書、設計書、費用対効果評価書の作成が含まれ、将来の5Gベースのソリューション開発のための概念実証やパイロット・プロジェクトへの道が開かれる。

フェーズ1及び2は既に開始しており、フェーズ4の結果は2022年の早い時期に得る予定となっている。

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