バージンメディアO2が、6月1日、新会社として英国で発足した。英競争・市場庁(CMA)が先月、バージンメディア、バージンモバイルの親会社である米メディア大手のリバティ・グローバルとO2の親会社であるスペインの通信大手テレフォニカによる英国事業の合併案に関して最終承認を発表したことに続く。
バージンメディアO2の新CEOであるルッツ・シューラ―氏(バージンメディア社の現CEO)は、ファイバーや5Gインフラへの投資、イノベーション、市場で最高の製品とサービスのシームレスな組み合わせを通じて「英国をアップグレードする」というビジョンを打ち出した。バージンメディアO2は、ブロードバンド、モバイル、テレビ、固定電話で4,700万の接続を備えた英国最大の企業の一つとなる。従業員数は約1.8万人で、昨年のリバティ・グローバル及びテレフォニカの収益を合わせると、収益は約110億ポンド(約1兆7,000億円)規模となる。同社は、今後5年間で少なくとも100億ポンド(約1兆5,380億円)を投資することを約束し、次世代のギガビットブロードバンドと5Gサービスを統合し、そのネットワーク範囲を全国に拡大する。同社は、すでに国内最大のギガビットブロードバンド提供者であり、年末までにネットワーク全体でギガビットブロードバンドを提供する予定だとした。
また、同社は新規獲得した周波数を活用し、6月末までに約200の町や都市を含む全国の新しい地域に5Gサービスを提供するとしている。なお、現時点で既存のサービスに変更はないが、今年後半にはシームレスなブロードバンド、エンターテイメント、モバイルサービスをすべてまとめて提供する計画が進んでいる。企業及び公共部門の顧客に対しては、セキュリティ、データインサイト、5Gプライベートネットワークとクラウドソリューション、及び他のオペレーターやパートナーへの卸売サービス等を含むサービスを提供する。さらに、バージンメディアO2は、新会社として初のチャリティー活動を開始し、50万ポンド(約7,690万円)の共同基金「Together Fund」を設立した。環境プロジェクトやコミュニティプロジェクトなど、英国全土の環境及びコミュニティに属する慈善団体に1,000ポンド(約15.4万円)の助成金を提供するとしている。
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